経営者インタビュー 有吉徳洋氏(株式会社ソーケン 代表取締役社長)  Vol.4|経営ノート

経営者インタビュー 有吉徳洋氏(株式会社ソーケン 代表取締役社長)  Vol.4|経営ノート

「社長に聞く!」経営者インタビュー 〜活躍する現役社長に、経営者としての半生をお聞きしました!

本コーナーで掲載する経営者インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集しています。今回、ご紹介する経営者は、有吉徳洋氏(株式会社ソーケン 代表取締役社長)です。今回は、オフィス空間をプロデュースする、株式会社ソーケンの有吉徳洋社長にお越しいただきました。北海道出身、旅行会社へ就職後に、昭和42年にお父様にあたる、有吉徳礼氏が経営する株式会社ソーケンの2代目社長として就任されました。幾多の試練の時期もありましたが、ピンチをチャンスととらえ、新たな飛躍へのバネに変えて成長されたストーリーは、2代目社長に限らず、多くの経営者様にご参考にしていただけるかと存じます。「日本一にふさわしい企業になる」と事業に邁進される有吉徳洋社長の経営者インタビュー、ぜひお聞きください!

(2018年9月配信)


前回に続き、有吉徳洋氏(株式会社ソーケン 代表取締役社長)の経営者インタビューをお届けします。(Vol.3はこちら

新谷哲:座右の銘をお聞きしたところ「士魂商才」。なぜ、これを選ばれたのですか?

有吉徳洋:経営者だった父が残してくれた手帳とか経営の覚書のなかに、稲盛和夫さんの考えに触れて感じたものがあり、その中に「士魂商才」という言葉がありました。それを見たときに、私の結婚式の時に、剣道部の顧問が「士魂商才」の話をしていたことを思い出しました。経営者だった父からもらった商売人としての自分と、剣道部員として過ごした侍としての自分、2つの部分がクロスして、自分的にしっくりきたので、選びました。

新谷哲:どのような意味があるのですか?

有吉徳洋:侍の魂を持って商売をしていこう、ということです。侍は、「武士としてのキリッとした慎ましい生活、生き方」という意味があるので「武士道の心の精神として、恥じない商売をしていく」という意味です。例えば、違法伐採の木材は安く使えますが、環境にストレスを与えています。そんなものを使った建築物を、お客さんに売るのは「士魂商才」ではありません。「士魂商才」を座右の銘にしてからは、「自分の経営は嘘をついていないのか?」ということを意識するようになりました。あと、被災地支援活動でCSRでやっていますけども、残念な同業他社の件で、相談受けました。それは「水害を受けた壁に塗装しないと、水が引いても腐る」と言って、1人暮らしの老人を脅すのです。見積書は、相場の5倍です。その時は、「あまりにも高い!」と思い、電話をして同業者を注意しました。損してまで助けろとは言いませんが、「困っている人を利用してまで儲けたいのか?それは『士魂商才』なのか?」と残念な気持ちになります。また、こうした残念な商売はニュースで取り扱わないですが、「Facebookで書いたほうが良いのではないか?」と、ちょっと葛藤しています。

新谷哲:私からすると、Facebookで書いた方が良いと思います。全国のお聞きになっている経営者様も、有吉徳洋社長のように「士魂商才」について考えていただきたいと思います。次の質問が最後になります。全国の経営者、これから起業する方に向けて、経営者として成功する秘訣・方法をお教え下さい。

有吉徳洋:経営者として成功する秘訣・方法は、「仕事に対して、社員に対して、取引先に対して、嘘をつかないこと」です。本当に経営が厳しかった時にもごまかさず、幹部社員と全社員集まって経営状態を説明して、「大変厳しいが、誰1人もクビにはしたくないので、1年間給料カットさせてほしい。自分の給料もこれだけ減らす、経費も削減をする。もし辞めたいという人がいたら、辞めても構わない」と言いました。おかげさまで誰も辞めず、会社の経営を続けることができました。嘘をつかないということで、信用性を高めていくことができます。信用性が高ければ、困った時には助けてもらえることがあります。今でも忘れもしないのが、資金繰りが間に合わなくなったときです。1月4日に支払わなければならないのに、間に合わなくなったり、仕入先に「1月4日にどうしても払えません。でも、1月10日に入金がありますので、1月10日に支払わせてください。注文書のコピーはこれです、これで信じてください」と言ったら、その協力会社さんが「あんたとお父さんがちゃんとコツコツやっているというのを知っているよ」と信じてくれました。でも、注文書なんて、いくらでも嘘が書けるのです。それでも仕入れ先は、僕を信用して1月10日まで待ってくれました。もし、過去に1度でも経営で嘘を付いていたら、待ってもらえなかったかもしれません。嘘を付かないことは経営の王道で、「士魂商才」なのです。経営が苦しい時は嘘を付きたくなりますが、「嘘はつかずに踏ん張って正直に話すことで、運は向いてくる」というのが、僕の経営の考え方です。

新谷哲:勉強になることをお話しいただきありがとうございます。有吉徳洋社長、本日はありがとうございました。

有吉徳洋:ありがとうございました。

 


 
編集後記(聞き手・新谷 哲 談)

有吉徳洋社長は2代目らしいといえば2代目らしいですが、2代目らしくないところもあって素晴らしい経営者でした。印象に残ったのは、「士魂商才」、「嘘をつかない」です。私も有吉徳洋社長のマネをしなくては、と反省をしております。

 

[プロフィール]
有吉徳洋 氏
株式会社ソーケン 代表取締役社長

1968年生まれ、北海道出身。2004年に株式会社の代表取締役社長に就任。オフィス、ショールーム、美術館、博物館の設計施工デザインや店舗再生、ITwebデザイン、木工の自社工場を持ち仕事の範囲は多岐に渡る。国内を拠点とし、公益財団法人理事・環境省登録団体での地域活性化プロジェクト、かわさきFMのパーソナリティ、CSRアニメ映画のプロデューサー、デザイナーや社会起業家の育成として携わり、本業を基本とした企業のCSR活動を中心に現在多数のプロジェクトが進行中。

 

本インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集したものです。文中に登場する社名、肩書、数字情報などは、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

今回は、有吉徳洋氏(株式会社ソーケン 代表取締役社長)の経営者インタビューを取り上げました。

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