経営者インタビュー 鳴海禎造氏(glafit株式会社 代表取締役CEO) Vol.3|経営ノート

経営者インタビュー 鳴海禎造氏(glafit株式会社 代表取締役CEO) Vol.3|経営ノート

「社長に聞く!」経営者インタビュー 〜活躍する現役社長に、経営者としての半生をお聞きしました!

本コーナーで掲載する経営者インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集しています。今回、ご紹介する経営者は、鳴海禎造氏(glafit株式会社 代表取締役CEO)です。今回は、「日本を代表する次世代乗り物メーカーを目指す」とビジョンを掲げる、glafit 株式会社鳴海禎造社長にお越しいただきました。和歌山県出身、小学校・中学時代はバスケットボールに没頭。15歳から服の転売でお金を稼ぐ事業を経営なさっていました。大学を卒業した2003年、企業へ就職することなく22歳で自動車販売店「RMガレージ」を起業し経営者となられます。2008年に自動車輸出業の経営などを経て、現在のglafit株式会社を設立されています。先日は、電動ハイブリッドバイク「glafit」で1億2800万円の資金調達を実現しました。成功の秘訣は「明・元・素」。この言葉通り、バイタリティーに溢れた経営者・鳴海禎造社長にお話をお聞かせいただきました。

(2018年11月配信)



前回に続き、鳴海禎造氏(glafit株式会社 代表取締役CEO)の経営者インタビューをお届けします。(Vol.2はこちら

新谷哲:その後、自動車の輸出業を経営されていますが、輸出業の経営は自然な流れで始めたのですか?

鳴海禎造:そうですね。車屋の経営は3年で駄目になりました。気付いたら借金で首が回らなくなったのです。

新谷哲:それで自動車の輸出業を経営しようと考えたのですか?

鳴海禎造:自動車の輸出業の経営というよりは、「何か新しい事業を経営して、売上を上げないとこれはやばい」と思いました。そこで、販売のマーケットを広げることにしました。それまでは日本国内での販売だったので、輸出業の経営をすることにしました。

新谷哲:中国に車を輸出したそうですが、初めから中国をターゲットにしたのですか?

鳴海禎造:いきなり中国をターゲットにしたわけではありません。初めはインターネットを使って海外に物を売る事業を経営していました。

新谷哲:そうでしたか。輸出業の経営は順調でしたか?

鳴海禎造:すべり出し好調で、「これはいける!翌年には分社化して、人も場所も新設して、これで一気に攻めてV字回復。借金とはおさらばだ!」と思い2008年7月に新設しましたが、2か月後に大きい事件がありました。

新谷哲:2008年9月というと、リーマンショックですか?

鳴海禎造:そうです。リーマンショックで売上が0になりました。借金も残っていたので、「仕方ない。輸出業がダメなら輸入業を経営しよう」と切り替えて、海外に出て行きました。パスポートの取得は、その時が初めてでした。

新谷哲:最初に行かれたのが、中国ですか?

鳴海禎造:そうです、中国です。

新谷哲:中国の車を輸入しようとしたのですか?

鳴海禎造:車ではなく、部品を輸入しようと思いました。円高が追い風となり、ここでようやくV字回復をします。

新谷哲:V字回復をされた後、glafit株式会社を起業されていますが、バイクを作る事業を経営するためですか?

鳴海禎造:最初は違いました。ビジネスをしていく中で、私自身が経営と向き合うようになりました。経営と向き合って最初に作ったのが、「経営理念・社是・経営ビジョン」でした。その結果「自分達の向かう方向は乗り物メーカーだ」と決まり、「乗り物メーカーとしての名前を決めよう」として出てきたのが「glafit」でした。最初は自動車メーカーになろうとしましたが、どうやって作って良いか分からなかったのです。そこで視点を変えて、「自動車メーカーのトヨタやホンダの1年目ってどのようなものだったのだろう?」と調べ、ある共通点を見つけました。それは「バイクからスタートして、自動車メーカーに成長している」ことでしたので、バイクメーカーとして会社経営することにしました。

新谷哲:それで電動バイクを製造する事業の経営を始めたのですね。その後、クラウドファンディングで1億2800万円を調達されますが、クラウドファンディングをやろうとおもったきっかけは何でしょうか?

鳴海禎造:電動バイク1号機を作ると決めた直後、過去最悪の業績となりました。為替がリーマンショック前に戻ったことが理由です。輸入業には不利な環境となり、新規事業である電動バイクを製造する余力がなくなったのです。新規事業の一番目のリスクは「作ったけど売れないこと」です。そのリスクを潰すために、クラウドファンディングを使うことにしました。

新谷哲:クラウドファンディングで1億2800万円を調達されましたが、1億円以上を調達できた成功要因をお教えいただけますか?

鳴海禎造:自分の中では、成功したとも失敗したとも言えないと思っています。クラウドファンディングで1億円以上集まったといっても、ネット販売と同じだからです。クラウドファンディングは、「ネット上にこれから製造する物を載せて、『いいね』と言ってお金を出してくれたら、購入してくれたのとほぼ一緒」なのです。ネット販売で月商1億円の会社は、世界中に数えきれないほどあります。ただ、クラウドファンディング新しい手法で「1億2800万円を調達した」ことが目新しかっただけで、すごいことが起きたとは思ってません。

新谷哲:鳴海禎造社長は冷静でいらっしゃいますね。次のご質問ですが、glafit株式会社の今後のビジョンについてお聞かせいただけますか?

鳴海禎造:glafit株式会社は、日本を代表する次世代の乗り物メーカーになりたいと思っています。分かりやすく「21世紀のホンダを作る」と表現をすることもあります。これからの100年において、乗り物という分野の中で1つのスタンダードとなる物・サービスを提供し、それを世界中に届けていけるような企業を目指して経営したいと思っています。

新谷哲:素晴らしいビジョンです。鳴海禎造社長ならば、実現されると思います。

Vol.4へ続く

 

[プロフィール]鳴海禎造 氏
glafit株式会社 代表取締役CEO

和歌山市出身。関西外国語大学卒業。学生の傍ら15歳のときから商売を始め、2003年カーショップ「RMガレージ」を個人創業。2007年に自動車輸出入業「FINE TRADING JAPAN」を個人創業し、翌年に法人化。2010年には中国広東省と香港に現地法人を設立。2012年、日本を代表する乗り物メーカーを目指すべく、自社ブランド「glafit」を立ち上げ。2017年8月、1億2,800万というクラウ ドファンディングによる資金調達額 日本最高記録を達成。NHK、日本経済新聞をはじめ数々のメディアに取り上げられ注目を浴びる。2017年9月にglafit株式会社を設立し、代表取締役CEO就任。2018年1月には日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞 日経MJ賞を受賞。現在は全国各地への講演活動にも精を出す。フォーバル主催の経営塾OBでもあり、塾長の大久保秀夫が認めた数少ない経営者の1人。

 

本インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集したものです。文中に登場する社名、肩書、数字情報などは、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

今回は、鳴海禎造氏(glafit株式会社 代表取締役CEO)の経営者インタビューを取り上げました。

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