販路拡大のための代理店制度を作る方法とは？

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く！in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容：「販路拡大のための代理店制度を作る方法をお教え下さい」

• ご相談者：R様
• 業種：製造業

業務用エステ機器の製造販売を行っております、Rと申します。

現在、更なる販路拡大を狙うため、エステ・マッサージ・接骨院などに、弊社の商材を設置してくれる代理店の募集を検討しています。

業務用エステ機器の代理店を募るにあたって、有効な代理店募集方法や、効果的な代理店制度を作る方法などお教えいただきたいです。また、代理店募集をする上でのデメリットや、制度を作る上で気を付けるべきポイントなど、代理店を募集する前に押さえておくべきことをご教授いただきたいです。

ご相談者へ回答（回答者：新谷 哲）

私はフランチャイズ・代理店の専門家です。日本代理店協会の運営委員もやっておりますし、フランチャイズに関しては様々な経営コンサルティングも手掛けておりますので、専門家中の専門家へのご質問と捉えさせていただければと思います。

まず代理店の仕組みを作る方法として、私は最初に「代理店のチェーン理念」を必ず作るよう指導しています。これは代理店でなくフランチャイズチェーンの場合でも同じです。チェーン理念を先に作ることで、「チェーン理念に従っているか？」という判断基準が決まるので最も重要な部分となります。

チェーン理念の次に、「代理店にはどんな機能が必要なのか？」を整理します。整理された機能を元にトークマニュアルなどを揃えることで、代理店が商品を売りやすい状況を作ることができます。最後にフィー体系を決めます。代理店本部であるR様が儲かりながら、代理店に加盟したいと思える、互いにメリットのあるフィー体系でなければなりません。このように「チェーン理念・代理店機能・フィー体系」の順番で決めることが、代理店制度を作る方法となります。

代理店制度ができあがれば、次の代理店募集の段階に入ります。代理店募集の方法としては、どのような業種に代理店になって欲しいかを考えます。R様の場合は、エステ、マッサージ、接骨院に入りやすい業種を考えます。例えばクレジットカード会社や、石鹸や化粧品を扱う商材系、消費材系になると思います。ターゲットが決まれば、ターゲットに合わせたリストアップをし、そこに対してどんなアプローチをするかを考えます。アプローチの方法としては、チラシやサイトを作ったり、代理店募集のためのセミナーを開催するという方法がございます。

また代理店が集まった後になりますが、代理店の方々に渡すマニュアルは、業種を分けた上で作られるのが良いでしょう。そうすると、代理店の募集活動も非常にやりやすくなります。この他にも、代理店制度を成功させる細かなポイントは数多くございます。ご希望がございましたらご相談に乗らせていただきますので、ぜひお声がけください。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く！in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決！「販路拡大のための代理店制度を作る方法とは？」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。