成功経営者インタビュー

経営者インタビュー モバイルバリュージャパン株式会社 代表取締役 野下義幸氏

本コーナーで掲載する経営者インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集しています。今回、ご紹介する経営者は、野下義幸氏(モバイルバリュージャパン株式会社 代表取締役)です。(2018年8月15日 2018年8月22日  配信)

今回は、モバイルバリュージャパン株式会社 野下義幸社長にお越しいただきました。小さな頃はガキ大将だったという野下義幸社長ですが、紆余曲折を経ながらも、2005年には営業支援、IT支援サービス事業を経営する会社モバイルバリュージャパンを設立されました。また1回の参加人数が毎回500名を超える、IT&モバイル企業の方々の交流会も主催し、企業と企業のリアルマッチングの場も提供されています。逆境にも屈せず、人との関わりを大切にしながら事業に邁進される野下義幸社長のお話を、ぜひお聞きください!

新谷哲:今回の経営者インタビューは、モバイルバリュージャパン株式会社代表取締役の野下義幸社長です。まずはご経歴をご紹介します。東京都ご出身、西武百貨店、日本IBM、三井物産情報通信(現T-GAIA)にて、デジタルフォン基地局工事、携帯キャリアショップの運営、代理店構築等々に従事。その後、モバイルバリュージャパン株式会社を創業。今現在もモバイルサイトのCMS事業等々を手掛けられ、大成功している経営者でいらっしゃいます。本日は野下義幸社長、よろしくお願いいたします。

野下義幸:よろしくお願いします。

新谷哲:最初のご質問です。東京都ご出身ということで、小学校・中学校時代どのようにお過ごしになりましたか?

野下義幸:当時はベビーブームの栄光で、教室の数が足りない状態でした。プレハブで増設するぐらい足りないので、教室の密度が高かったです。江東区の辰巳にある団地で育ち、僕が最年長だったのでガキ大将をしていました(笑)。

新谷哲:野下義幸社長のことはよく存じておりますが、当時からガキ大将だったのですね(笑)。高校は、都内の高校に進学したのですか?

野下義幸:はい、門前仲町の近くにある商業高校に行きました。

新谷哲:高校時代の思い出はございますか?

野下義幸:バイク通学禁止なのにバイク通学をし、アルバイトをしていました。

新谷哲:今の野下義幸社長の姿も思い起こさせる感じの高校時代ですね。その後は、西武百貨店にご就職されるのですか?

野下義幸:西武百貨店に就職する前に、飲食業をしていました。高校に通いながら、調理師の専門学校に行って免許を取っています。そこからアルバイトを含めて、色々な飲食業を経験します。その後、西武百貨店でアルバイトをしている時に店長から「社員になれ」と言われて、入社した形となります。

新谷哲:では、もともとは調理師や飲食業を目指していたのですか?

野下義幸:そうです。

新谷哲:それは、飲食店の経営者になろうとしていたのですか?

野下義幸:思っていましたが、西武百貨店時代の同期から「料理の腕を磨くのも良いけど、自分で店を持つなら経営の勉強をすべきじゃないか?」と言われ、「確かに経営を学ばないといけない」と気付いてから、経営の勉強を始めました。

新谷哲:西武百貨店時代に飲食事業に従事された後、次に日本IBMに就職されています。業種の差が開いていると感じるのですが、西武百貨店をお辞めになってからすぐに日本IBMに就職されたのですか?

野下義幸:少し、経緯があります。西武百貨店を辞めた後、「事業を経営してお金を稼ぐ」と考えました。当時は事業というものが分かっていなかったのですが、たまたま日本IBMの下請けをすることになりました。日本IBMの言う通りに人を入れて、結構儲かりました。その時に「なるほど、これが事業か」と事業の経営がどういうものかを勉強しました。

新谷哲:それは、人材派遣のようなお仕事ですか?

野下義幸:そうです。

新谷哲:その後、三井物産情報通信、今のT-GAIAなので、いわゆる携帯電話屋に入社するのですよね?

野下義幸:そうですね。

新谷哲:飲食業と人材派遣事業と携帯電話事業、と業種が変わっています。繋がりが見えないのですが、どのような理由から業種を変えたのでしょうか?

野下義幸:人材派遣業の時、毎月500万円以上儲かっておりまして「自分はできるんだ」と勘違いをします。そこで弁護士から「1億2000万円あれば、ある飲食店が買収できるよ」と連絡を受けます。その時に持っていたのが8000万円ぐらいあったので、周りから4000万円借ります。そのまま銀行に振り込めば飲食店のオーナーになれたのですが、なぜか旅行カバンにお金をつめて、「弁護士のところに持っていってくれ」と後輩に頼んだのです。その後輩は、どこかに消えました。

新谷哲:1億2000万円、持ち逃げされたのですか?

野下義幸:持ち逃げされましたね。

新谷哲:それは見つかっていないのですか?

野下義幸:持ち逃げした後輩とは連絡が取れていたので、あとは弁護士に任せました。でも、飲食店は諦めました。

新谷哲:それで携帯電話事業のT-GAIAに入られるのですか?

野下義幸:そうです。ある人から「日本IBMの仕事をしたい、と希望する人がいる」と紹介されます。でも、その時に日本IBMの仕事はなかったのです。そのことを伝えると、なぜか三井物産株式会社TDP基地局事務所を紹介されました。そこの総責任者と「給料なんぼですか?」という話をしながら、入社したという形です。

新谷哲:なるほど。それで携帯電話事業に入られたのですね。入社後は、携帯を販売する仕事をしたのですか?

野下義幸:もともとは、携帯電話の基地局の建てる場所を探す、仕事をしていました。でも、三井物産の本店(三井物産は本社のことを本店と言う)に呼ばれて、営業をすることになりました。

新谷哲:その後、起業して経営者となられますが、きっかけはございますか? 1度失敗されているので、経営者になることへの葛藤があると思いますが、いかがでしょうか?

野下義幸:当時は、40歳という節目の年でした。会社は「そのままずっと所属して、仕事をしたい」と思うほど合っていたのですが、7年も同じ仕事をしていると飽きるのです。新規事業をしたいと考え、色々な事業を調べました。最初は「会社の中で新規事業をしよう」と思い事業計画書も作ったのですが、当時の上司に反対されました。それで「仕方ない。起業して自分で経営するか」と経営者になりました。

新谷哲:では、経営に対する怖さなどは、感じなかったのですか?

野下義幸:なかったですね。

新谷哲:そうでいらっしゃいますか。起業して最初に経営したのは、モバイルサイトのCMS事業だと思うのですが、今も経営を続けているのですか?

野下義幸:今も続いていますね。

新谷哲:モバイルサイトのCMS事業を経営するとき「この事業の経営はいける」と思われたのですか?

野下義幸:そうです。当時から類似のサービスが色々ございましたので、「料金を一番安く提供しよう。自社の名称を出さないようにしよう」という方針で経営をしたことで、色々な企業に担いでいただきました。特に光通信さんのグループで、8000サイト以上販売してもらっています。

新谷哲:なるほど。では、現在のモバイルバリュージャパンは、どのような事業の経営をしているのですか?

野下義幸:今はスマホのサイトが主流ですので、そちらの事業にシフトして経営しています。

新谷哲:ここから、違う質問をさせていただきます。「好きなもの・好きなこと」で事前にお聞きしたら、「ゴルフ・サバゲー・イベント・人や良いサービスの紹介・新規事業のお手伝い好き」とお答えいただきました。野下義幸社長は、500人以上集まるイベントを何回もされている優秀なイベント企画プロデューサーですが、そんなにイベント好きなのですか?

野下義幸:好きです。営業のチャンス、出会いのチャンスは、どこにあるか分かりません。飲み仲間や、相談できる先輩・後輩とかを作るチャンスとして、イベントは良い場ではないかと思うのです。

新谷哲:野下義幸社長の周りには人が集まってくるので、そういうお人柄なのだと思います。座右の銘も事前にお聞きしましたが、「継続は力なり・試行錯誤・トライアンドエラー」とお答えいただきました。「トライアンドエラー」はまだ分かるのですが、「継続は力なり」は、野下義幸社長らしからぬ座右の銘だと感じました。こちらを選ばれた理由をお教えいただきますか?

野下義幸:ビジネスも経営も、他のこともそうなのですが、「続けていないと、忘れられてしまう」のです。イベントや交流会も続けていないと「昔、あんな交流会を開催した人いたね」という話になってしまいますので「継続は力なり」という言葉が好きです。

新谷哲:私の知らない野下義幸社長をたくさん知ることができ、今日は本当に驚いています。次が、最後の質問になります。全国の経営者、これから起業する方に向けて、経営者として成功する秘訣・方法をお教え下さい。

野下義幸:まずは「1つの事業に特化して経営する」ことが、経営者として成功するには大事だと思います。まずは1つの事業を経営して、「自分にこの事業を経営することは合わないかな?」と感じたり、他の人から「こっちの事業を経営することは合っているよ」と言われることが2つでも3つでも出てきたら、そちらの事業の経営をすればいいと思います。

新谷哲:なるほど。奥深いお話をいただき、ありがとうございます。野下義幸社長、本日はありがとうございました。

野下義幸:ありがとうございました。

編集後記

新谷哲:野下義幸社長は、一緒に麻雀もするぐらい仲良くさせていただいていますが、知らないことがいっぱい出てきて驚きました。特に野下義幸社長から「継続は力なり」は本当に驚きました。経営する事業が時代よりも早かった場合でも、時代が追い付くまで地道にコツコツと経営を続けることが思います。皆様も、ぜひ、野下義幸社長のマネをして成功経営者になってください。

野下義幸 氏
モバイルバリュージャパン株式会社 代表取締役

東京都出身、西武百貨店、日本IBM、三井物産情報通信現ティーガイヤにて、デジタルホン基地局工事、携帯キャリアショップの運営、代理店構築等々を従事。その後、モバイルバリュージャパン株式会社を創業。

※本インタビューへの出演をご希望の方はこちらよりご応募ください。

本インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集したものです。文中に登場する社名、肩書、数字情報などは、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。
今回は、野下義幸氏(モバイルバリュージャパン株式会社 代表取締役)の経営者インタビューを取り上げました。

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