本コーナーで掲載する経営者インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集しています。今回、ご紹介する経営者は、松原脩二氏(リイマジンコンサルティング株式会社 代表取締役社長)です。(2019年9月 4日 2019年9月11日 配信)
今回はリイマジンコンサルティング株式会社 代表取締役社長の松原脩二氏にお越しいただきました。リイマジンコンサルティングの設立を家族に相談したところ、奥様から事業計画書を出せと言われ2度ほど挫折。しかし、自社に合った保険を新しく作りたい経営者を支援すべく起業。保険をゼロから新しく作るという、日本で唯一の事業を経営するエピソードをお話しいただきました。ぜひ、松原脩二氏の経営者インタビューをお聞きください。
新谷哲:本日の経営者インタビューは、リイマジンコンサルティング株式会社代表取締役の松原脩二社長です。まずはご経歴をご紹介させていただきます。外資系保険会社、外資系証券会社にて要職に従事、大手共済にて常務取締役、少額短期保険会社2社にてそれぞれ取締役、代表取締役社長を歴任されました。現在はリイマジンコンサルティング株式会社の代表取締役をされています。松原脩二社長、本日はよろしくお願いいたします。
松原脩二:よろしくお願いします。
新谷哲:最初のご質問です。ご出身はどちらですか?
松原脩二:東京の三多摩です。立川や八王子の近辺です。
新谷哲:小学校・中学校時代はどのようにお過ごしになりましたか?
松原脩二:基本的には良い子だったと思いますが、「ヒョロヒョロして青い顔をして勉強していた」、「よく喋る人だった」など、人によって違う評価を受けていました。自分では、基本的には真面目な良い子だったと自覚しています。
新谷哲:高校はどちらに進まれたのですか?
松原脩二:北多摩高校という古い学校です。正確ではないのですが、5年ほど前になくなってしまいました。
新谷哲:その高校を選んだ理由はございますか?
松原脩二:僕が試験を受けた頃は群制でしたので、自分の希望する群を受けたんですが、落ちてしまいました。それで倍率が高い二次募集という試験を受けて、北多摩高校に受かったので通ったという形です。
新谷哲:高校時代はどのようにお過ごしになりましたか?
松原脩二:昔の話なのでアレですが、クラブ活動は卓球部に入り、あとは割と本を読んでいました。また学生運動が下火になるころで、高校が制服から私服になるなど変化が大きい中で高校時代を過ごしました。
新谷哲:高校卒業後は創価大学に進まれていますが、選ばれた理由はございますか?
松原脩二:大学の理念などに共鳴したからです。有名な大学に入るよりも、創価大学で自分自身を大きくしていきたいという強い思いがありました。
新谷哲:どの学部に入られたのですか?
松原脩二:文学部です。
新谷哲:今のお仕事とは、ちょっと外れていますが、文学部を選ばれた理由はございますか?
松原脩二:当時は学部が文学部・法学部・経済学部の3つあり、3つとも受けたんですが、受かったのが文学部だけでした。
新谷哲:大学時代はどのようにお過ごしになりましたか?
松原脩二:今後どう生きていくかということに対して、真摯に見つめながら過ごしていました。
新谷哲:大学卒業後は、どんなところに就職をされましたか?
松原脩二:外資系の保険会社です。色々な会社に落ち悩んでいたときに、大学時代から友人が外資系の保険会社から合格の電報を受け取ったのです。その時に、「この保険会社はまだ募集しているよ」と言われて、外資系の保険会社を受けました。
新谷哲:そちらには何年ぐらいいらしたのですか?
松原脩二:丸4年いました。
新谷哲:その後は、外資系の証券会社に就職されるのですか?
松原脩二:いえ、違います。保険会社を退職後、別の外資系保険会社に約18年いました。その後、外資系の証券会社からヘッドハンティングされ、2年ほど働きました。
新谷哲:保険会社・証券会社で、経営者として学ばれたことは何がございますか?
松原脩二:日本のビジネスのあり方と、海外のビジネスのあり方を学びました。特に証券会社に入った時は、大変衝撃を受けました。アメリカの証券会社だったので、会議が英語で行われました。カンファレンスコールという形で、アメリカ側と英語で打ち合わせもしました。海外の合理的なビジネスを学ぶことができたことで、経営者として多くのことを得ました。
新谷哲:では、松原脩二社長も英語で対応されていたのですか?
松原脩二:そうですが、そんなに話せる訳ではないので、何となく聞きながら、何となく話しているという感じでした。お昼休みは英語の先生を呼んで、弁当を食べながら英語を学ぶこともありました。
新谷哲:現在、楽天など色々な企業が、英語を公用語にしようしているので、先進的な企業に入られたのですね。その後、起業して経営者となられますが、どの時点で経営者となられるのですか?
松原脩二: 2006年4月28日に起業して経営者となりました。経営者になる前は大手共済会(楽天生命保険株式会社の前身)で常務をしておりました。起業して経営者になろうと思ったきっかけは、保険会社を作る法律が変わったことです。多くの方が保険会社をできるようになり「これから保険会社を作る人のために何かお役に立てないか?」と思い、起業して経営者となりました。
新谷哲:起業して経営者になるにあたって、怖さなどはお感じなられましたか?
松原脩二:怖さはありました。しかし自分の中では、大きな会社に入ることを望んでいませんでした。会社にいる頃から、「起業して経営者になりたい」という気持ちがあり、家内にも「起業して経営者になりたい」と2回ほど言った覚えがあります。ただ家内からは「事業計画書を出せ」と言われました(笑)。
新谷哲:「起業して経営者になりたい」と言われて、「事業計画書を出せ」と言うなんて、大変ご優秀な奥様でいらっしゃいますね(笑)。リイマジンコンサルティング株式会社は、保険事業を経営する会社ですが、起業の段階から保険事業の経営をしようと考えていたのですか?
松原脩二:全くその通りです。
新谷哲:もしよろしければ、リイマジンコンサルティング株式会社の現在の事業内容をお教えいただけますか?
松原脩二:現在は、少額短期保険会社の創設を支援する事業を経営しており、これが事業の柱となっています。日本には少額短期保険会社が102社ほどあり、そのうちの2割弱ぐらいの会社に対して、弊社が何らかの形でお手伝いさせていただいています。もう1つは、「認可をされた共済事業、事業協同組合」の起業のお手伝いをする事業です。保険会社はブラックボックスの部分が多く、「保険会社を作りたい」と思ってもハードルが非常に高いです。弊社ではその方々をご支援することで、「ご支援する方々と共に成長していこう。どんどん大きくなっていって、お互いがWin-Winとなる関係を作ろう」というビジネスモデルをとっております。13年間でご支援する会社は増えてまいりましたが、弊社が理想とする環境下にはまだないと考えています。
新谷哲:私からも少し補足をさせていただきます。松原脩二社長のリイマジンコンサルティング株式会社は、全ての民間企業が独自の保険商品を持つことができる、というコンサルティングをされています。保険は金融商品で、特に損害保険などはリスク率を計算しなければまいりません。松原脩二社長がおっしゃったブラックボックスとはこの計算の部分なのですが、松原脩二社長がこのブラックボックスの部分のお手伝いをされています。このような事業を経営される企業は、日本には1社しかいないと思われるので、オンリーワンの事業を経営する企業ですね。
松原脩二:そこまで言うのは言い過ぎだと思いますが、実績も含めて、トップの領域には間違いなく入ってきていると認識しています。
新谷哲:私は、全ての民間企業がそれぞれ独自の保険を作るようになる時代がくると考えています。住宅メーカーでもリフォームメーカー、もしかすると飲食店でさえも皆保険を作るようになるかもしれない、とお客様にもお話ししているので、松原脩二社長のリイマジンコンサルティング株式会社は注目するべきだと考えております。
松原脩二:ありがとうございます。
新谷哲:経営者として、会社経営で苦労されたことはございますか?
松原脩二:まず、会社を起業した時に苦労をしました。会社登記ができていない状況でしたので、事務所を借りることができなかったのです。個人でマンションを借りて、そこで何とかお願いをして登記をすることができました。その後も、備品関係を揃えようと思ってリースをしに行っても「あなたが優秀だったとしても、社会的なキャリアがあったとしても、契約することはできません」言われて、生みの苦しみがあったことが1つ。また小さな会社でしたので「我々の会社を知ってもらうには、どのような取り組みをすればいいか?」ということにも困りました。
新谷哲:ここからは、全く別のご質問をさせていただきます。事前に、好きなもの・好きなことをお聞きしまして、「スイカ」とお答えいただきました。松原脩二社長はスイカがお好きなのですか?
松原脩二:大好きです。
新谷哲:そうすると、夏の時期には毎日のようにスイカを食べられるのですか?
松原脩二:出たら食べます(笑)。
新谷哲:次のご質問です。事前に座右の銘をお聞きしたところ、「さぁ出発しよう!悪戦苦闘を突き抜けて、決められた決勝戦は取り消すことができないのだ。(アメリカ改革者の詩人ホイットマンの『草の葉』より)」とお答えいただきましたが、こちらを選ばれた理由は何かございますか?
松原脩二:これは大学3年の時に、大学の創立者がホイットマンの「草の葉」という詩集の中からこの話をしたことがきっかけです。その言葉がすごい命に入ってきて、その言葉がもう全て僕自身の大学からまた就職、今までも全てその言葉で覆われていると言ってもおかしくないというような感じです。履歴書等に座右の銘を書くときも、この言葉をそのまま書きます。書くと「随分長いな」とか、「勢いだけか」とか、いろいろ言われました。しかし私はこの言葉自身が大変すごいと思っています。いつも「前に進んでいこう、悪戦苦闘は必ずあるけれど突き抜けて前に進もう」「自ら定めたものは取り消せないんだ、さぁ行け」思っています。どういう関係があるかよく分かりませんが、社員の結婚式の主賓の挨拶でもこの話をしてしまうくらい、大好きな座右の銘です。
新谷哲:社長らしい座右の銘だなと思います。次が最後のご質問です。全国の経営者・これから起業する方に向けて、経営者として成功する秘訣をお教え下さい
松原脩二:私が経営者としての13年間で学んできた成功の秘訣は、2つあります。1つは「経営者がどんな覚悟をしているか」ということ。2つめは「どんなことがあっても諦めない」ということです。この2つが経営者としての私の大きな力としてなっています。会社経営を続けることは、数多くの人達良い意味、悪い意味も含めて関係性を持ちながら進んでくことです。多くの人たちと関わる以上、いい加減なことはできません。やはり自分の中に覚悟がなければ続けられません。「どのぐらい深い覚悟をしているのだ?」ということを常に自分に問い掛けています。13年間の間に大変苦しい時もありましたが、「どんなことがあっても諦めない、そういう自分でありたい」と自分に言い聞かせながら会社経営をしてきました。
新谷哲:大変深い話をありがとうございます。私も松原脩二社長のように成功者になりたいなと思いました。松原脩二社長、本日はどうもありがとうございました。
松原脩二:ありがとうございました。
編集後記
松原脩二社長のリイマジンコンサルティング株式会社は、ビジネスモデルが大変面白く「全ての民間企業が保険という商品、保険というサービス、保険という会社を持つ時代がやってきた」というコンセプトの会社でいらっしゃいます。私は「上場もいけるのではないか」と思うぐらい素晴らしい会社です。また松原脩二社長とは親しくさせていただいていますが、はやっぱり真摯で、真面目な方です。こういう方でないと金融商品、金融会社というのはできないのではないか、と思うぐらい、真面目で真摯という感じでございます。是非、皆様方もご参考に、成功経営者となって下さい。
松原脩二氏
リイマジンコンサルティング株式会社 代表取締役社長
外資系保険会社、外資系証券会社において要職に従事、大手共済にて常務取締役、少額短期保険会社2社にてそれぞれ取締役、代表取締役社長を歴任。生命保険会社・共済において豊富なマネジメント経験を有し、双方のビジネスモデル及び実務に通じている。
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本インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集したものです。文中に登場する社名、肩書、数字情報などは、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。
今回は、松原脩二氏(リイマジンコンサルティング株式会社 代表取締役社長)の経営者インタビューを取り上げました。
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