本コーナーでは、2019年6月に日本経済新聞出版社から出版された、新谷哲の著書「社長の孤独力」の内容を解説します。経営者へのアンケートで集めた1000個の悩みをジャンル分類した本書から、毎回1テーマを取り上げます。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「社長の孤独力 番外編」を編集して掲載しております。
本日は、『社長の孤独力』10章2項「経営理念の作り方がわからない」を解説いたします。
経営理念は、クレド、フィロソフィー、五訓、家訓、綱領など、さまざまな呼ばれ方をします。経営理念を作ることは本当に難しいですが、会社経営をする上で重要なため、是非作っていただきたいと思います。
弊社の場合、実は創業当初、経営理念はありませんでした。そして、当時、人材採用をしてもすぐに辞めてしまうなど、社内でさまざまな問題が起こりました。そのため「これはまずい」と急遽、経営理念の作成へと取り掛かり「WizBizスピリッツ」という企業理念を作りました。数多くの企業の事例を徹底的に研究したもので、7章28項目に亘る内容となっています。それを浸透させることにより、辞めるべき社員が辞めていき、採用すべき人間が採用できるようになりました。結果的に、経営理念を作ったことが非常に会社にとって好循環をもたらしました。
しかし、いざ経営理念を作るとなっても悩まれてしまう経営者は多いかもしれません。経営理念を作る方法として一番簡単な方法は、プロのコンサルタントに頼んでしまう事です。または、役員と話し合いながら作るという方法もあります。そこに指導役を入れられてもいいかもしれません。
私のコンサルティング先では、最初に、チェーン理念や企業理念を皆で話合い作成します。そして、毎回のコンサルティングの際に、読み合わせをしてから開始しています。そうすると、方向性が示され、迷いが出たときに正しいかどうかの判断ができるようになります。特に若い社員には有効で、経験が無くても正しい判断ができるようになっていきます。コンサルタントなど外部の相談者を設けることで、社長から若手まで皆の意見を取り入れやすく、良い経営理念が出来上がる可能性が高いです。経営者様ご自身で作られるのも良いですが、コンサルタントに頼むというのも一つの手とご検討されてはいかがでしょうか?
新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長
1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。
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本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の社長の孤独力番外編!「経営理念の作り方がわからない」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。
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