管理職を任せるタイミングはいつ？

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く！in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容：「管理職を任せるタイミングに規定や基準を設けていますか？」

• 相談者：A様
• 業　種：オンラインフィットネス

オンラインフィットネス事業を営むＡと申します。弊社は、在宅でもフィットネスを楽しんでもらいたいという思いから、2018年に創業しました。コロナによる巣籠需要が追い風となり、お客様が着実に増え、業績も右肩上がりとなっています。それに伴い社員数も増加し、そろそろ管理職を増やしたいと考えています。しかし、急激に社員が増えたこともあり、管理職を増やしたい反面、任せるには実力が伴っていない、ここは良いけどあれが不安、といった悩みがあります。御社では、管理職を任せるタイミングに規定や基準を設けていますか？また、弊社のようなスタートアップでの管理職を任せるタイミングについて、可能な範囲でアドバイスいただければと思い、今回ご相談させていただきました。よろしくお願いいたします。

ご相談者へ回答（回答者：新谷 哲）

弊社では、人事評価制度の一定を満たしていれば、管理職を任せるタイミングに規定や基準は設けていません。そのため、係長・課長に昇格・降格を繰り返すというパターンも多々あります。なぜかと言うと「期待人事」だからです。

私は前職で、東証一部上場企業の管理職を務めていました。29歳で支店長、32歳で執行役員、35歳で常務になりました。初めて支店長に就いたときにはなんと、いきなり10個ものクレームを出してしまいました。その当時は心の中で「私を管理職なんかにした役員が悪いのだ！」なんてことを考えていました（笑）ですが大変良い会社だったので、部長に相談すると、怒られながらも指導して頂き問題を解決していくことができました。また、会長はとても厳しい方で「無能な執行役員だ！」と言いながらも、直に1日3回、週5日、毎日指導をして下さったのです。会長は、上場企業を20社ほど作られたプロのコンサルタントなので、料金換算をすると億単位の指導になってしまいます（笑）

正直、マネジメント経験のない人間が、管理職を完璧にこなすことはほぼ不可能です。では、なぜ若かった私が東証一部上場企業で管理職に就かせて頂けたのでしょうか？それは、期待をして頂けたからです。初めてのことには失敗が付き物です。実力が伴っていなかったとしても、チャレンジをさせ役職を与えてみても良いのではないかと思います。そして、期待し引き上げたならば、諦めずに育てあげてください。

弊社で昇格降格を繰り返していたある社員は、3度目の正直でやっと一人前の管理者へと成長をしてきました。ぜひA様も、期待人事で管理職を育てていかれてはいかがでしょうか？ご希望がございましたら無料でご相談に乗らせていただきますので、ぜひお声がけください。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く！in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決！「管理職を任せるタイミングはいつ？」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。