経営者必見！従業員が離れない方とは？人材が安定する会社づくり

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く！in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容：「零細企業でも取り組める、人材を定着させる方法はございますか？」

• ご相談者：関西のWeb関連企業様

私と社員2人の、合計3名の体制で会社運営をし、業績は順調に拡大しています。そのため、1名中途採用をしたのですが、半年ほどで退社してしまいました。さらに、追加で採用したもう1名も半年弱での退社です。その2名はWeb系の仕事は未経験で、入社後それなりの教育をしたのですが「この仕事は自分には合わないと思った」「他の仕事に取り組みたい」といった理由で退社をしています。人材を定着させるために、入社後のサポートなど、零細企業でもやれることをご教授いただけないでしょうか。

ご相談者へ回答（回答者：新谷 哲）

弊社も、設立当初は採用した社員のほぼ100％が1年以内に辞めてしまう状況でした。しかし、現在ではほとんどの社員が会社に残ってくれるようになりました。

今回は、弊社で実際に効果のあった人材を定着させる取り組みについて、ご紹介してまいります。

まず、1つ目の取り組みは、社長である私自身の姿勢を改めたことです。それまでの私は、“パワハラ”と言われてしまう可能性があるほど、厳しい指導をしていました。そのため自身の姿勢を見つめ直し、指導方法を改善していきました。

2つ目の取り組みは、経営理念、人事評価制度、就業規則を揃えることです。私はコンサルティング先に、「これら3つの基礎がなければ社員は定着しない！」と言っておきながら、自社での整備が進んでおりませんでした。大いに反省し、さっそく経営理念を作り、毎日朝礼で社員が順番で理念を読み上げコメントをし、それに私も返答をする形で、浸透を図っていきました。さらに、就業規則、人事評価制度についても改善を重ねていきます。すると、この時点で社員の早期離職はほとんどなくなっていったのです。どんな小さな企業様であっても、経営理念、人事評価制度、就業規則の3本柱を揃えることをおすすめいたします。特に、経営理念の中には、会社の方針・ビジョンを記載することが望ましいですね。

3つ目の取り組みは、採用基準の見直しです。「どんな企業でも活躍しそうな人」を採用していたところから「弊社だからこそ活躍できる人」を積極的に採用するように決めました。弊社は、経営者向けネットメディアを運営しております。そのため「社長を目指している人」や「お金持ちになりたい！」など、少し変わったことを言う人に絞りマーケティングを行い、経験の有無も不問としました。そうすることで、「経営の勉強をしたい」と起業を志す前向きな人材など、採用基準に合う応募者が面接に来るようになりました。ところが中には「入社までパソコンを触ったことが無い」という驚きの者もいたのですが、その社員は今では課長職として活躍するまでに成長をしています。このように経験の有無や能力の高さではなく、自社に合った人材を採用し育成に力を入れることで、私を含め全社員がWeb業界未経験者であっても、日本一の経営者向けネットメディアとして上場を狙うところまでくることができました。

まずは貴社でも、社長様と既存社員の3名で、「どのような人材が欲しくて、どのような会社にしていきたいか」といった今後のビジョンを話し合われてみてはいかがでしょうか？もちろん、入社後のサポートも必要ですから、基本を固めつつサポートも充実させていくことで、人材の定着率は大幅に改善していくでしょう。ご希望がございましたら無料でオンライン経営相談も行っていますので、ぜひお声がけください。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く！in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決！「人材を定着させるには？」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。