【解説】創業初期の資金調達の方法。会社を軌道に乗せる上手な調達を実現

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「創業時は、どのように融資を受けたら良いでしょうか?」

  • ご相談者:K様
  • 業種:人事活用・採用コンサルティング業
  • 年商:550万円

1年前にベンチャー系の会社を辞めて独立し、人材活用のコンサルティングを行っています。採用を行う際の動画活用プログラムを構築するために300万円ほど必要なのですが、手元資金が心もとないため融資を受けたいと考えています。銀行融資を受けたことがないので、どのように融資を受けたら良いのか教えていただきたく存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

昔は「融資を受けるには3期分の決算書が必要」と言われていました。最近では2期分とも言われているようですが、要は2年~3年以上経営してからでないと、通常の融資を受けることは難しいのです。K様は創業したばかりですので「創業補助金・創業融資」を狙って動いてみてはいかがでしょうか?

まず、創業補助金についてです。補助金は、条件がそろえば返済義務が発生しないものがほとんどなので、優先して検討されると良いと思います。国の行政機関である中小企業庁や、都道府県・市区町村などで実施しています。助成額は、50万円~300万円と制度やK様のご状況により幅がございます。場合によっては、ご希望の300万円に足りるかもしれませんので、ぜひ調べて活用してみてください。

次に、創業融資です。日本政策金融公庫という政府系金融機関がございますので、そこで「新創業融資制度」についてご相談下さい。民間金融機関で創業融資を行っている先は多くありませんが、まれにあるので探してみるのも良いでしょう。

ここまで取り組んだうえで、調達額が不足しているようでしたら、通常の融資も検討します。創業時は一番融資を受けにくいのですが、実は裏技もあるのです。私が創業したての頃に用いた手法ですが、自分の土地を担保に500万円を借り、それを1年間使わずに返済実績を作ることで担保を外してもらい、通常のプロパー融資を受けました。土地やマンションなどの資産を所有しているようであれば、金融機関での実績を作り、次の融資を狙ってみてはいかがでしょうか?

とはいえ、融資で借りられる限度額は、バブルの頃であれば年商の3分の2ほど。リーマンショック以降は、年商の3分の1ほどまでに下がったと言われております。K様の年商は550万円ということですので、借りられたとしても200万円前後が限度と思います。そのため300万円を集めるためには、創業融資や創業補助金を複数借りることをお考えいただくのがよいでしょう。ご希望がございましたら無料でオンライン経営相談も行っていますので、ぜひお声がけください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「創業時の資金調達を成功させるには!」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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