社内改革に口出しをする先代社長への対処方法は?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「先代社長が経営に口出しします。どのように対処すればよいか、方法をお教え下さい」

  • ご相談者:A社様
  • 業種:玩具メーカー
  • 従業員:140名

創業45年の玩具メーカーの3代目の経営者です。経営を継いで2年ほどになるのですが、先代社長が経営に口を出してきて困っております。

私共は高価格帯の玩具を作っているのですが、安い外国製に押されて経営が苦しい状態が続いていました。そこで先代社長から私が経営を継いでからは、卸を通さない販売網を構築したり、在庫管理を見直したりすることで、経営を改善いたしました。

しかし半年ほど前から、先代社長が私の経営のやり方に口を出すようになりました。

「いままで付き合いのあった卸を蔑ろにしてはいけない」、「在庫がないとリスクが発生するからもっと作れ」など、私が改革した部分に対して先代社長が色々と言ってくるのです。

先代社長は古株の役員にも強い影響力があるので、関係を悪化させれば会社が二つに割れる危険性があります。先代社長との関係を悪化させずに、経営改革を続けるためにはどうすればよいでしょうか?

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

3代目と先代社長の関係によっても対応が変わる大変難しい問題ですが、親子関係である前提でお話しを進めさせていただきます。

まず1つはその古株の役員や経営幹部の皆は、3代目の経営者であるあなたの改革について支持をしていますか?支持されているなら、まずは先代社長と話し合い、何度も説得をすることが必要です。もちろん株を持っている比率によって、対応は変わります。先代社長が100%握っているならば、何度も話し合い、説得するしかありません。

一方で、3代目が100%株を持っているならば、あまり取りたくない手段ですが、こんな方法もあります。それは、先代社長を引退させ、取締役も相談役も全部辞めていただき、会社に来ないようにすることも可能です。しかし、それでも関係を悪化させないため、何度も話し合うことが重要になります。

ですが一番重要なのは、社員、経営幹部の皆さん方が、3代目と先代社長のどちらを支持しているかです。それによっては、先代社長を説得するよりも先に、社員、経営幹部の皆さんをまとめ上げる方が先かもしれません。

一方で、論語の世界から言うと、親子関係というのは大変重要で、親を立てなければいけないと言います。先代社長がお父様であるならば、何度も話し合いをしていくしかないと思います。大変難しい問題でございますので、よろしければ個別に経営相談に乗りたいと思います。是非、弊社WizBizにお越し下さい。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング「社内改革に口出しをする、先代社長への対処方法は?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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