本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。
相談内容:「起業して経営者になろうと考えていますが、どのような方法でビジネスモデルを選べばよいかお教え下さい」
- ご相談者:T様
人材紹介会社に勤めているTと申します。
早速ですがご相談させてください。今勤めている企業での経験を活かし、起業し経営者になろうと考えています。しかし、どのようなビジネスモデルで経営をスタートすれば良いかわからず悩んでおります。
そこで、新谷社長に質問です。起業にふさわしいビジネスモデルを選ぶ方法、ビジネスモデルを選ぶ基準などを、お教えいただけないでしょうか?何卒、宜しくお願い申し上げます。
ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)
起業して経営者になる、ということで大変素晴らしいです。
「ビジネスモデルを選ぶ方法について」とのことですが、起業し経営者になる一番簡単な方法は、T様の場合なら、フリーランスで人材紹介のビジネスを経営することです。
しかし、「新しいことをチャレンジしたい、面白い事業を経営したい」とお思いであれば、その気持ちを優先するべきです。私の周りいる経営者の中には、システムエンジニアだったのに、なぜかマッサージ店の経営を始めた方もおります。私自身も、経営コンサルタントの端くれでありながら、経営者向けネットメディアの事業を経営しています。ですので、経営者がチャレンジしたいもの、面白いと思うもの、を優先することも1つの方法となります。
では「ビジネスモデルはどのような方法で策定する」についてご説明しますが、「好きなことを事業にすること」は取るべきではありません。これは「蕎麦を食べるのが好きだから、蕎麦屋の経営をしよう」とビジネスモデルを選ぶことと同じですが、蕎麦を食べることが好きな人が蕎麦屋を経営しても成功するとは言えません。もちろん「蕎麦を作るのが好きな人」が蕎麦屋のビジネスモデルを選ぶことは分かります。しかし、ただ好きという理由だけで、ビジネスモデルを選ぶ方法は、失敗する確率が高いのでおススメしません。
私はお酒が好きですが、居酒屋の経営は絶対に行いません。それは「酒を飲むのが好き」なだけで、「酒を提供するのが好きではない」からです。もしT様が「好きなことを事業として経営しよう」とお考えであれば、「経営は成り立つのだろうか?」を考えてください。もしビジネスとして経営が成り立つのであれば、好きなことを事業に選んでいただいても問題ございません。つまり「経営が成り立つビジネスモデルかどうか」を考えることが、ビジネスモデルを選ぶ方法の1つです。
もう1つの方法は、時代背景を考えることです。現在は、C to Cビジネスや、シェアリングエコノミー、AI、IoT、ビックデータ、フィンテックなどが、時代の流れに合ったビジネスとされています。しかし現在は、畳屋さんが実は大儲けしている時代でもあります。何故かと言いますと、「畳屋の数が減り、一極集中の状態となり儲かっている」という理由です。そういう時代背景を見据えて、どのビジネスモデルで経営するかを考えることが、もう1つの方法となります。
ぜひ、時代背景を考えて上で、T様が経営したいと思えるビジネスモデルをお選びください。
新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長
1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。
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本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「起業して経営者になるための、ビジネスモデルを選ぶ方法とは?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。
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