成功経営者インタビュー

経営者インタビュー 池本克之氏(株式会社パジャ・ポス 代表取締役)

本コーナーで掲載する経営者インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集しています。今回、ご紹介する経営者は、株式会社パジャ・ポスの代表取締役、池本克之氏です。

池本克之氏は、現在、組織学習経営コンサルタントとして、数多くの企業の業績向上のご支援をなさっておられます。幼い頃から高校時代まで、野球に明け暮れる日々だったという池本克之氏が、経営者として成功を収められるまでのストーリーをお話しいただきました。また、経営者として成功した経験をお持ちだからこそ伝えられる「事業を拡大するコツ」を、惜しみなくお教え下さっています。どこまでも勤勉でストイックなお人柄が溢れるお話を、どうぞお楽しみください!

新谷哲:今回の経営者インタビューは、私の大変尊敬する池本克之氏です。まずは経歴をご紹介させていただきます。池本克之氏は1965年神戸市生まれでいらっしゃいます。
大学卒業後さまざまなお仕事をご経験された後、株式会社ドクターシーラボに移籍をされました。代表取締役に就任され、JASDAQ上場まで貢献しております。その後ドクターシーラボを退任され、ネットプライスの執行役員に就任。そのネットプライスもマザーズ上場ということで、経営者としては大変珍しい2度も株式公開、上場を経験されているという素晴らしい方でいらっしゃいます。
今現在は組織学経営コンサルタントとして、多くの企業様の業績向上、企業文化の発展をコンサルティングされていらっしゃいます。本日はよろしくお願いいたします。

池本克之:よろしくお願いします。

新谷哲:まずは出身地。僕は知らなかったのですが、神戸市。

池本克之:そうなのですよ。

新谷哲:子どもの頃、どんなことをされたという思い出はございますか?

池本克之:神戸で生まれて、もう小学校1年生の1学期しか神戸の小学校に行っていなくて、すぐ千葉に引っ越しました。私の父が当時娯楽といえばもう野球しかなくて、野球選手になるものだと僕も思っていましたので、幼少の頃はもうずっと野球少年でした。

新谷哲:野球はどのポジションを守っていたのですか?

池本克之:小、中学生の時はキャッチャーですね。

新谷哲:それは大変びっくりですね。ピッチャーかと思いました。

池本克之:そんなわがままに見えます?別にピッチャーの人はわがままじゃないか(笑)。

新谷哲:その後、東京に出られて、東京の大学を出るということになると思いますが。

池本克之:正確にいうと高校は茨城県なのです。野球で全寮制の厳しい学校でした。キャッチャーは立ったり座ったりで。下級生は楽させてもらえなくて、足痛いなと思って内野手に転向しました。大学は神奈川県です。

新谷哲:神奈川ですか。

池本克之:日大の当時は農獣医学部といっていましたが、今は生物資源科学部です。アグリカルチャーとかバイオとかそういうことを勉強する学校で、でも勉強しなかったというパターンですね(笑)。

新谷哲:今の池本克之さんからするとちょっと分野的には全然違いますね。理系なのですね?

池本克之:理系です。僕も行ってびっくりしました。絶対にこれは農作業をすればいい体育会系だと思って、高校の先生にそう言われたので。それだったら大丈夫ですよとかって言って進路を決めました。行ったら完全に理系に決まっているじゃないですか。完全に理系で、勉強では苦労しましたね。

新谷哲:では、本当は農業系とかに将来は行きたいとか、思っていたのですか?

池本克之:衝撃のことを告白していいですか?

新谷哲:はい。

池本克之:全然興味がなかったのですよ(笑)。

新谷哲:本当ですか!?

池本克之:本当です。日大の附属高校で野球ばかりしていたので、勉強をして上の日大に行けるのが、あんまり良い学部が無くて…。法学部とか経済学部とか、本当は心理学部に行きたかったのですが、全然点数が足らなくて選択肢がなかったのです。

新谷哲:池本克之さんというと聡明なイメージですので、すごく勉強できたイメージなのですが、あんまり勉強は大学入ってからもされなかったのですか?

池本克之:そんなことはなくて、高校で野球は夏の大会に負けて終わり、大学のセレクションというのがある訳です。実技試験みたいな。恐れ多くもそれを受けに行きましたら、全然歯が立たないというか、他の有名な学校からいっぱい来ている訳ですよ。この人達と勝負して、勝ち抜いてレギュラーを取って、プロ野球選手になれる訳ではないし、そもそももう体のサイズが全然違うのですよ。これ駄目だと思って、もうそのセレクションを受けに行って、30分ぐらいで野球は諦めました。よしここから勉強しようと思って、体育会クラスと言ったらいいのでしょうか?その中で、勉強で上に上がれて、一応クラスでトップにはなりました。

新谷哲:やっぱり聡明でいらっしゃるのですね。

池本克之:たかだか学校のレベルが知れていますから。

新谷哲:その後就職をされると思いますが、どんな企業に入られたのですか?

池本克之:最初は農学部出ておいて金融だったのです。これがとても良くてですね。何が良かったかというと、金融知識をその時徹底的に実地で身につけたというのでしょうか。今でいうノンバンクというやつですね。当時はバブル期末期に差し掛かっていました。誰もそうだとは思っていませんでしたけど…。会社として間接金融なので、お金を銀行さんから借りてきて、その借りてきたお金にさらに金利を乗せて、銀行が貸せないちょっと危ない会社とか、ちょっと審査上問題がある会社に貸し付けるということをやっている会社の中で資金調達の担当だったのです。

だからいろんな銀行さんに行って、今はなき日本興業銀行の頭取室とかに25、6歳で入っちゃって、何かものすごい毛足の長い立派な絨毯が敷いてあったりしてですね。足がもつれてつんのめりそうになったりして、もうガチガチになりながら自分の会社の事業説明をして、お金を貸してくださいと言うわけです。といっても当時のことなので会社自体が、僕が辞める時というか、会社がバブルでおかしくなった時に借入金が1兆円ありました。

大きい銀行に行って、「お金貸してください、今期の希望額は1000億です」とか、「1500億です」とか、そのお金を借りるための説明をするというような、もう当時は本当おかしくなっていましたよね、世の中が。それを25、6歳のペーペーが平気でやっておりました。

新谷哲:すごい話ですね。

池本克之:そうなのですよ、ラッキーで。そういう場面を経験できて、金融知識、お金を借りるってどういうことかとか、ベタな話でいうと、手形小切手法は何なのだとか。もう何十億の手形小切手を持って歩いていました。そういうことを勉強できたというのは、とてもその後の人生にすごく良い影響がありましたね。

新谷哲:その後さまざまなご職業をご経験されてから、ドクターシーラボに入るのですね。

新谷哲:ドクターシーラボに入られた経緯というのは、何かあるのですか?

池本克之:ドクターシーラボに入る前に、別の通信販売の化粧品会社に在籍していました。一応、取締役をやっていたのですが、その時にある友人が連絡してきまして。「実は似たようなことをやっている会社があって、そこの経営者から頼まれた。誰か商売を上手くやる方法を教えてくれるような人いないかと頼まれたのだけど、やってもらえないか?」というようなことを言われました。

「どんな会社?」と聞いてみたら同じようなことをやっている会社で。しかもたまたま場所も近くて、歩いて行けるようなところで。経営者が医者なんだと。お医者さんがやっておられて、小さいのではもったいないから安請け合いをしまして、トコトコと会いに行ったのが、ドクターシーラボのオーナーでした。

新谷哲:では最初はコンサルティングみたいな感じですか?

池本克之:そうですね、はい。

新谷哲:で、入ることになる訳ですよね?

池本克之:コンサルティングで1、2か月やったら、あっという間に業績が上がって。「社長を探しているからやってくれないか?」と頼まれて、OKすることにして、そこから始まった訳です。だからこれもまたラッキーで、たまたま人の縁だとか、そのオーナーさんのご厚意でそういう立場にしていただいたということになります。

新谷哲:そのドクターシーラボをその後どんどん大きくされて、上場まで持っていかれる訳ですが、どうじてドクターシーラボは大きくできた、とお考えでいますか?

池本克之:要因としては3つあります。まず1つ目が商品力だと思います。男性は化粧品に特に興味がないという方が多いと思います。なのであまり分からないと思いますが、業界にはありそうでなかった商品をこのオーナーさんが作られていたのですね。「これだったらもっともっと売れるのではないかな」と思ったのが、私がお引き受けした理由でもあるのです。その商品力がそもそもあったということが1つ目にあります。

2つ目は広告宣伝のやり方が非常に上手でした。例えば当時は女性誌、女性が読まれるようないろんな雑誌がありますよね。ああいうところに現役の若い優秀なお医者さんが記事を書くなんていうことは、あんまりなかったのですね。インタビューとか。それを積極的にお引き受けして、その代わり安く広告を出させていただく、雑誌を前のほうから読んでいると、ドクターが出てきていろいろ教えてくれる訳ですよ、雑誌の上で。そう見ていると、その後ろに商品の広告がきて、多分これがこの先生が作っていらっしゃる化粧品なのだろうという連想がすごく湧くというような形でした。

広告モデルでビジネスをやられている方は、コストパーオーダーとか、コストパーアクション、CPO、CPAというような言い方をして、広告費に対して、どれくらい注文取れたのかとか、どれぐらい集客できたのかというような指標を重要視されると思います。しかし記事とバーターで安く広告を出させてもらっているので、あんまり広告費をかけていない上に、さらに通常の広告よりもたくさんの反響をいただく、とても成績が良いというようなことをやったというのが、2つ目ですね。

僕がドクターシーラボを引き受けさせていただいた時って、年商換算で3億ぐらいしかなかったのが、4年後に120億になりました。スタートした時は3億なのですよ。でも周りを見渡してみると、もう先にスタートされている化粧品通販会社さんで大手さんがいらっしゃった訳ですよ。○○製薬所とかファンケルさんとか、HCGさんとかいらっしゃって。そういった会社さんのやり方をものすごく細かく研究して、今だから言えますけども、そういった企業さんの売れている商品を買って、どんなものが送られてきて…。当時は何とか○○製薬所さんは電話攻撃をされていた頃なので、どんな電話がかかってきて、全部録音して分析して何を言っているか。というのを自社に置き換えて、それをそっくりそのままやるというようなことをやったりして、いろいろトライアンドエラー、テストテストを繰り返しながら、最適なCRMを見つけていくというようなことを、細かく毎日やっていましたので。

3番目はCRMの部分です。用語としてはCustomer Relationship Management。お客さんとの関係を築いて、そこから言ってみればリピートでたくさん買っていただこうというような戦略のことを言います。この辺を私が得意にしておりましたので、特に重要に思って私が担当しました。そうやって良い広告で安くたくさんお客さんが入ってくる訳ですが、この人達に繰り返し買っていただくような仕掛け、これも先行している大手の化粧品通販会社さんがたくさんありましたから。

それが上手くはまってたくさんお客さんが入ってくるし、その中から買っていただける方がたくさんいらっしゃったというようなことが起きたので、急激に売り上げが伸びたということになりますね。

新谷哲:お聞きしていると本当理路整然と喋られるのが、さすが池本克之さんという感じなのですが、ライバルを真似るというのはやっぱりそんなに重要でいらっしゃるのですか?

池本克之:そうだと思います。特に業界的に100億200億300億の会社がある中で、たかだか3億の会社なので、うちはこれが得意だって言ったって知れているので。やっぱり上手くいっている人、先を走っている方を真似させていただくというのは、とても重要な戦略だと思います。

新谷哲:多くの経営者様にとって、まずはライバルを研究する、真似るというのは重要だということですね。

池本克之:もう是非お勧めしたいですね。

新谷哲:その後ネットプライスに移られていらっしゃいますが、これは何かきっかけがあったのですか?

池本克之:ドクターシーラボを退任しまして、実は一時期もうこれでいいやと思っていたのです。一応マイナーでも株主だったので、上場をすると株を少し売りますよね。びっくりするようなお金が入ってくるのですよ。自分では当時見たこともないような。今持っている株全部売ったらいくらになるのだろうと、人間だから計算しますよ。

だったら別にすぐ売らなくてもいい。これだけお金があったらもういいんじゃないのと、働かなくても巷ではアーリーリタイアメントなんてのが流行っていたので、俺もそれやろうと思って、何かちょっと勝ち組になったような錯覚をしまして、大間違いですよね。4か月程ドクターシーラボを退任してからブラブラしていたのですよ。それなりにお金はあるし、行きたいところ食べたいもの、何かいろいろありましたので、ひと通りやってみようと思って、やっていたのです。当時まだ40そこそこですよ。考えてみたら周りの友達とか知り合いは、皆普通に働いているのですよね。だから平日一緒に遊んでくれる人なんかいないのですよ。だから土日が待ち遠しいこと。平日は1人遊びですね。

そうこうしているうちに4か月も経つと、飽きてきました。どんどんお金を使う訳ではなかったですが、あっという間にこんなお金がなくなっちゃうし、せっかく運良くこんな立場になれたのにこのまま消費して終わるってバカみたい。だからもう1回、お金も地位も名誉も全部忘れて、一からちゃんと働こうと思ったのです。真面目でしょ?(笑)

新谷哲:真面目ですね(笑)

池本克之:たまたま知り合いのベンチャーキャピタルの方から連絡があって、「辞めて何をしているのですか?」と言われたから「今はブラブラしているけど、そろそろ何かやろうと思っていたんだよね」みたいな話をしたら、「だったらちょうど良い話があるので紹介していいですか?」といって紹介していただいたのがネットプライスでした。

新谷哲:そのネットプライスに入られる時も、もう社長になるというのが最初から決まっていたのですか?

池本克之:いえ、全然そんなことはないです。

新谷哲:そうなのですね。

池本克之:これもまた僕は本当に上司に恵まれていて。とても優秀な、僕より10歳若い人が経営者をやられていて、めちゃめちゃ優秀なのです。こんな若くてこんな頭が良くて、性格も良くてナイスガイで、こんなやついないだろうというんです。当時は僕、ネットのビジネスってあんまり分かっていませんでした。ネットプライスはご存知の通りネットビジネス。だったらこの会社に入れてもらって、ネットビジネスをこの人から一から勉強しようと、そんな気持ちで入りました。なので、まさかその後「社長になってくれ」と言われるとは思っていなくて、もう本当に一から働こう、勉強させてもらおうという気持ちで就任しました。

新谷哲:ドクターシーラボを上場させた後で、勉強しようなんてちゃんと思うところが池本さんらしく、真面目で素晴らしいですね。

池本克之:今でも思っていますよ。勉強したいなと。

新谷哲:びっくりなお話ですが。ネットプライスに入られてから、社長に就任されるきっかけというのは、何かあったのですか?

池本克之:おかげさまでネットプライス自体も成長していきまして、どんどん売り上げも伸びるし、社員数も増えていく中で次の展開どうしようということになってきた時に、ホールディング化して、上場した後は得たお金で少しずつ投資をして、新しいビジネスを作っていくというようなことをやっていたので、じゃあそのホールディングのほうの役員を誰にしようかとか、それから実際に稼ぐ会社のほうのトップを誰にしようかといった時にたまたま僕が1番年上だったというようなこともあるし、他で以前にそういう急成長企業の役員、社長もやっていたという経歴もあるので、「やってください」という話になりまして、ネットプライス大好きでしたから、「全力でやらせていただきます」ということでお引き受けしました。

新谷哲:ネットプライスのほうは、何か伸ばせた要因があったのでしょうか?

池本克之:当時はまだまだスマホってなくて、ガラケーが主流だったのですね。その中でやらなければいけないことが、大きく2つあって。1つはやっぱり品揃え、商品の部分です。いかにそのガラケーの小さな画面上で物を買ってもらうか。当時、ガラケーなんかで人が物を買うものかと言われたのですよ。そこにチャレンジしていた訳です。

実際に僕が入ってみて、これいけるなという実感はすごくあったので、じゃあそういうふうな消費行動をしてくれる人達にピンとくるもの。小さい画面というところはどうしようもないので、限られた情報を今みたいに動画なんてありませんから、映像ですよね。それも画素数も限られていますから、潰れちゃって何かよく見えないみたいな限られた中で。あとテキスト、これしか情報がありませんから。それでも興味を持って買っていただけるような商品をいかに集めるかということが1つ。

そしてもう1つはコンテンツ。いかに「買う」という行為、消費行動を楽しんでもらうか、このコンテンツの充実。これに非常にエネルギーを割いて、差別化していく。楽天とかもう始まっている頃ですからね。インターネットで、それからガラケーで携帯でも物を買うというのが始まっていた頃なので、いろんな人達が出てきていましたから。そういう人達と何が違うのかというのを示していくということ。この2つを通してやっていった訳です。

新谷哲:やっぱりネットプライスのほうでも、理路整然と池本さんらしく分析をされたという感じですね。

池本克之:ありがとうございます。

新谷哲:2社上場されているのですが、逆に上場する企業を作るコツなんていうのはございますか?

池本克之:これいろんなパターンがあるので、ちょっとまとめてお伝えしたほうがいいと思うのです。3つあるとすると、1つはまずちゃんと成長できる市場に軸足を置いてビジネスを展開しているかどうかだと思います。優秀な方は世の中たくさんいらっしゃるし、情熱を持っている方もたくさんいらっしゃいますが、その知識だとか情熱だとかをぶつける場所を間違えてしまうと全然駄目なのですよね。衰退産業の中でものすごく頑張っても、たかだか知れています。なかなか今は少なくなってきていますが、もうちょっと世界に目を向ければまだまだあると思います。そういう成長産業の中で全力を発揮するというようなポジション選びというのが、まず第一にあると思います。

その上で2つ目として世の中を変えていけるような、何か新しいものを持っている必要があるのではないかなというふうに思います。だんだんと時代のスピードが速くなってきて、インターネット時代なんていう言い方がもう既に古い感じがしますよね。ネットは当たり前の時代で、誰もが大量の情報にアクセスできるという状況の中で、新しいものってなかなか見つけづらいと思います。それでも何か世の中を変えられるぐらいの新しいものを見つけて、そこに集中していかないと駄目ではないかなというふうに思いますね。

3つ目は「それに取り組むにあたっての経営者の方の熱意」だと思います。どれだけ本気で全力でやれるか。少なくとも私の周りで会社を大きくした方や上場した方を見たり、お話を伺っていると、なんか左うちわで、楽勝で朝ゆっくり来て、夕方早めに帰ってぼーっとしていて、会社でっかくなりましたという人は1人もいないのですよ。皆めちゃめちゃ苦労しているのですよね。端で見ていると、なんか良いなと、会社も有名になって多分お金もいっぱい個人的にも入って、ビジネス順調で羨ましいなと思いますよね。僕も思います。でもそれを実現するだけのものすごい努力をしているのですよ。

だから上場したいとか、会社大きくしたいと言う人いますけど、言うんだったらそれぐらい働けやと思いますね。僕はよく言うのですけど、もう寝食忘れて、食う寝ることを忘れて仕事に没頭するような時期が少なくとも数年間はないと絶対無理だと思います。

新谷哲:私にも耳の痛いお話で、もっともっと仕事しなきゃいけないなという気になります。

池本克之:頑張ってください(笑)

新谷哲:質問を変えさせていただいて、池本克之さんは神戸出身で、お肉がお好きだということですが、神戸出身だからお肉が好きという訳ではないですよね?

池本克之:ではないですね。実は僕2年ぐらい前までは、動物性たんぱく質って食べなかったのです。逆に完全ベジタリアンで、肉・魚・卵とかは避けていたのですよ。というのも当時はドクターシーラボにいた頃ですね、ベジタリアンを始めたのは。失礼な話ですけど、取締役会を開くと、自分も含めてメンバー全員小太りなのですよ。僕90kgありましたから。174cmぐらいで90kgありました。

新谷哲:今では想像できないですね。

池本克之:僕も想像できません。高校野球めちゃくちゃやっていた時で72kg。そこから20kg近く太って、約20年で順調に年1kgずつ太った訳ですよ。「美と健康を扱っていて、順調に業績が伸びている会社の役員会が小太りって何だ?」みたいに思いまして。次から次に判断をしなきゃいけないのに自分のコンディションのことを考えるようになったのですよ。ぼーっとした頭で適当なジャッチしたらまずいよなと。

じゃあ自分のコンディションを整えるためにどうしたらいいのかということで、栄養の勉強とか。また勉強していますね。それから身体の構造のこととか、いろいろ勉強した結果、もう究極突き詰めていくと要は野菜だけ食べていればいいんじゃないのという結論にたどり着きました。当時僕は甘い物大好き、揚げ物毎日食べる、アルコール飲む、夜遅く明け方家に帰りビール2、3本飲んで、ソファーでそのまま寝て、1、2時間寝てふっと気が付いてまた会社へ行くというようなことを日々繰り返していました。それは駄目だと思って、甘い物、アルコール、揚げ物禁止をまず始めて、その後、肉・魚・卵・乳製品・カフェイン一切禁止。そうするともう食べる物は穀類と豆腐とか豆類と野菜ぐらいしかないのですよね。それやったら身体調子良くなって、9か月で27kg痩せたのですよ。

新谷哲:すごいですね、それは。

池本克之:1番細い時で57kgまで痩せちゃって。同時にそれだけ食事だけやっていても偏るからと思って、マラソン、ランニングを始めて3か月後にはフルマラソン完走しました。

新谷哲:すごいです。

池本克之:その後またチャレンジしたい性格なので、距離伸ばすか、もっと長い距離の大会を走るか、タイムを縮めるか何かしないと駄目だろうといって、100kmのウルトラマラソンというやつをもう十数回は走りましたし。

新谷哲:素晴らしいですね。

池本克之:フルマラソンも3時間半切りましたし。

新谷哲:本当に、すごいですね。

池本克之:何でも僕やりすぎるのですよ。やりすぎちゃって関節とか膝とかを痛めて、走れなくなりまして、走れなくなると今度は太ってきたのですよ。おかしいぞ、肉とか食べていないのに何で太るんだと思ったら、原因は糖質だったのですね。今度もう1回勉強し直したら、別のやり方としては糖質をカットして動物性たんぱく質を摂って運動、筋トレをやると。この方法があったかと。真反対の世界にいったのが2年ぐらい前。だから上腕が僕32cmだったのが、今39cmありますので。ウエイトも10kgぐらい増えました。

新谷哲:おいしいお肉がお好きというお答えと、もう1つ筋トレも好きだというふうにお答えいただきましたが。

池本克之:肉と筋トレはセットです。肉食べて自分の肉をつける。

新谷哲:筋トレは毎日ですか?

池本克之:週2回ぐらいです。1回に30~40分。場所を決めて、今日は腕の日とか足の日とか。うわーってやって終わりです。

新谷哲:池本さんのお話を聞いていると、とことんみたいな感じで。

池本克之:そうなのですよね。良くないですよね、この性格ね。

新谷哲:経営者はストイックな方が多いですよね。

池本克之:そうですね。

新谷哲:トライアスロンやられる方とか、本当に筋トレ毎日のように鍛えてどうだという方とかいらっしゃいますが。

池本克之:ジム行ったり、マラソンの大会出たりすると、こいつ絶対に経営者だなと思う人いっぱいいますよ。どこかで見たことある人だなとかね。

新谷哲:やっぱり経営者は、ストイックのほうが成功しやすいですかね?

池本克之:というか、自分を追い込んでストイックになって。さっきの寝食忘れてじゃないですけが、集中して自分の情熱を傾けられることが近いのではないかなと思います。

新谷哲:ありがとうございます。最後のご質問なのですが、上場するとか、企業を大きくするとか、そういった部分で重要なこと、もしくはビジネスモデル作りで大切なことというのは何かございますか?

池本克之:大きな戦略として、他人の力を借りるということがあると思います。特に会社が小さいうちは自社でできることは限られているのですよね。社長さんが優秀だったとしても自分1人でできることも限られている。それから何人かの少ないスタッフの方でできることも限られている。となると、いかに良いことやっている会社、優秀な社長さんがいらっしゃる会社と一緒に組んでビジネスを伸ばしていく、加速させていくというような戦略はとても大事ではないかなというふうに思います。

新谷哲:先程のドクターシーラボの成功要因の時も真似るとか、そういう話をしていらっしゃいました。他人の方の力を借りるというのもまさにその部分でいらっしゃるということですね。

池本克之:ネットプライスでも、よくそういうアライアンスを使って業績伸ばしました。

新谷哲:本日、池本克之氏に、大変貴重なお話、大変素晴らしいお話、そして大変勉強になるお話をいただきました。本当にありがとうございました。

池本克之:とんでもございません。こちらこそ。

新谷哲:池本克之氏が本当に勉強熱心で、とことんやられるご性格だというのがよくわかりまして、皆様方も参考になられたのではないかなと思います。

池本克之:嫌われるタイプですよね。本当にね。

新谷哲:そうですか?そんなことはないと思います。本当にありがとうございます。本日はどうもありがとうございました。

池本克之:ありがとうございました。

編集後記

池本さんのお話をお聞きし、やはり上場企業を2社も作られた社長様は、とことん仕事に邁進するものなのだと確信をいたしました。特に成功をする経営者はストイックかもしれないなとさえ思えてきます。是非とも多くの経営者様にストイックになっていただき、とことん仕事に邁進いただければと思っております。

株式会社パジャ・ポス 代表取締役  池本 克之 氏

池本 克之1965年神戸市生まれ。資金調達、海外ホテルマネジメント、生命保険営業の後、マーケティング会社設立、通販会社の経営を経て、ドクターシーラボ、ネッ トプライスなどの社長を経験。両社の上場、成長に貢献する。現在は、プロフェッショナルマネジメントの経験をクライアントに提供するブレイクスルー戦略コ ンサルタント。一部上場企業、業界トップ企業からベンチャー企業まで100社以上にコンサルティングを行い、業績の向上率は96.4%を超える。著作、講 演、メディア出演多数。株式会社パジャ・ポス代表取締役、NPO法人Are You Happy Japan 代表理事。

※本インタビューへの出演をご希望の方はこちらよりご応募ください。

本インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集したものです。文中に登場する社名、肩書、数字情報などは、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。
今回は、株式会社パジャ・ポスの代表取締役、池本克之氏の経営者インタビューを取り上げました。

『社長の孤独力』抜粋版(PDF29ページ)
無料プレゼント中!

『社長の孤独力』(新谷哲/著) の【抜粋版】を無料プレゼントしております!

71の課題の中から「資金・人材・売上・採用・後継者」の5つを抜粋いたしました。銀行からお金が借りれない社員がすぐに辞めてしまう売上を伸ばしたい、など、具体的なお悩みの解決策が掴めます。ぜひご覧ください。

無料プレゼントの詳細はこちら