Q:自分は社長の器ではないと感じた時は?

本コーナーでは、2019年6月に日本経済新聞出版社から出版された、新谷哲の著書「社長の孤独力」の内容を解説します。経営者へのアンケートで集めた1000個の悩みをジャンル分類した本書から、毎回1テーマを取り上げます。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「社長の孤独力 番外編」を編集して掲載しております。

本日は、『社長の孤独力』10章6項「自分は社長の器ではないと思うときがある」を解説いたします。

私は10年間ほど社長として働きましたが、自分に社長の器があると思ったことは1回もありません。前職で初めて部下を持った29歳から、365日中361日は仕事を辞めたいと考えていました。それがある年、辞めたいと思った日が1日減り「今年は成長したな・・・」と感じました。私自身、現在でも365日中360日は辞めたいと思っています。これが経営者の現実です。以前ある方に「台風が来ても、嵐が来ても、槍が降っても、倒産をしたら社長の責任」と教えられました。社長業は、全ての責任を自分で負わなければならない大変な商売です。自分で自分を「社長として頑張っている」と褒めていないと、生きれない商売が社長業です。

そのため「自分は社長の器ではないと思うときがある」というご相談に対しては、「社長というのは、そんなものではないでしょうか?」とお答えしています。結局、自分が社長の器かどうかは、どうでもいい事です。とにかく一生懸命事業に取り組んでいくことが大切です。それでも上手くいかない場合は仕方ありません。自己破産後に、もう一度やり直し、会社を上場させた方もいらっしゃいます。

私は「営業と社長は誰でも出来る。しかし、成功する営業マンと成功する社長は誰にでも出来るわけではない」とよく言っています。では、成功する社長とはどんな器の持ち主なのでしょうか。暴力的な人、暗い人、良くしゃべる人、明るい人など様々な経営者がいますが、「現代の経営」や「マネジメント」で有名なピーター・ドラッカーは、ビジネスで成功する社長の共通点は「真摯さ」と説いています。社長業をしていると、肩にドスンとのしかかる重みにより「自分は社長の器ではない」と思ってしまうときがあるかもしれません。しかし、見ている人はしっかりと見ています。真摯さを持ち、一生懸命ビジネスに取り組むことで自ずと結果はついてきます。器など気にせず、共に成功社長を目指していきましょう。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

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本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の社長の孤独力番外編!「自分は社長の器ではないと思うときがある」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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