若手、管理職を共に成長させる組織体系とは?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「若手、管理職を共に成長させる組織体系をお教えください。」

  • ご相談者:I社様
  • 業  種:アプリケーション開発、サーバー・ネットワークの設計構築・運用
  • 社 員 数:18名
  • 資 本 金:1,000万円

当社は開発エンジニア15名、管理系3名の合計18名の従業員が在籍しています。エンジニア15名のうち7名は技術の面や、プロジェクトの進捗管理などの面に非常に長けた業績に関わるメンバーで、管理職とはいえいまだ戦力になっています。その他の8名は右も左もわからない若手人材で指導のもとではないとプロジェクトが進みません。しかしながら、管理職7名はプレイングマネージャーとして働かなければならず、なかなか管理職としての仕事に集中できておりません。管理職はいつまでたっても「プレイヤー」としての視点や行動から抜け出せず「管理職が育たない」どころか「若手が思うように育たない」負の連鎖により若手の離職率が高く人手不足という悪循環を生じさせています。専任のマネージャーを採用すればよいのですが、人件費の兼ね合いから現状の15名で現場を回したいです。どのような組織体系を作ればよいか悩んでおります。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

これは難しい問題ですね。私は前職で東証一部上場企業の常務をしていて280名の部下を抱えていました。私の下に、各部長、その下に各支店長、その下にマネージャーという組織形態です。これだけの管理職がいても、常務である私や、部長クラスがプレイングマネージャーのように現場に出向かなければならないことが多くありました。

18名の組織であれば、管理職がプレイングマネージャーを務めていることはある意味、理にかなっています。今のままの人件費でいいと思われるのであれば、このままの組織形態で良いと思います。経費をかけ利益が少なくなってしまったとしても、人材を育てると決心しない限り管理者は育ちません。そのため「管理者を育成し会社を大きくしていく!」という覚悟をI様が持てるかどうかという問題になります。

そして「管理職が育たない」と「若手が育たず離職率が高い」は、別の問題ではないでしょうか?管理者がプレイングマネージャーであったとしても、若手たちが勉強できる場を作り、育てていくことは可能です。弊社の設立当初は、離職率が100%でしたが、現在では実質0%です。経営理念の浸透を図り、人事評価制度を整え、居心地の良い組織を作ることに専心することで、離職率を下げることに成功しました。I社様と会社規模も近く、社員数は20名ほどです。取締役部長の3人は実質のプレイングマネージャーとして活動していますが、離職率は低下しています。もう少し柔軟に考え、教育プログラム、経営理念の浸透、人事評価制度、就業規則など、社長様自らが実践されていかれてみてはいかがでしょうか?ご希望がございましたらご相談に乗らせていただきますので、ぜひお声がけください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「若手、管理職を共に成長させる組織体系とは?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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