事業承継を前提とした副社長の在り方とは?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「事業承継の際に据える、副社長候補と相性が合いません…。」

  • ご相談者:K様

新谷さんこんにちは。息子への事業承継についてご相談です。現在息子は他社にて下積みをしています。5年後には自社に引き戻し、社長の席を譲る予定です。その際は、私の右腕的存在であったAを副社長に置き、息子と会社のことを任せるつもりでした。しかし、Aは親の介護が必要となり早期退職することになってしまったので、外部からベテラン社員Bを引っ張ってきました。ところがBは、経営能力こそ申し分ないのですが私と馬が合いません。衝突をすることも多く、このまま息子と会社を任せてしまっていいのか悩んでおります。身近な人間に「年を追うごとに私が怒りっぽく頑固になっている」と指摘をされたこともあるので、厳しく当たってしまうのは自分にも原因があるのかもしれませんが…。事業承継を成功させるには、自身を抑えて一歩引くべきか、もしくは新たに任せてもよいと思える人材を探し続けるべきでしょうか?最近は、体調もすぐれないので決断を迫られています。アドバイスを頂けると嬉しいです。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

結論から申し上げますと、社長であるK様がBさんと馬が合わないと感じるのであれば、無理をして副社長に据える必要はないと考えます。Bさんをヘッドハンティングで引っ張ってきたのであれば、話し合いでご理解頂けるでしょう。

そもそも、事業承継を成功させるうえで、「右腕は必ず用意せねばならないのか?」という話になってまいります。たとえ、K様の右腕的存在であったAさんが会社に残っていたとしても、次期社長を務める息子さんと馬が合うかどうかは分かりません。労力をかけお膳立てをしたところで、息子さんなりの経営感覚やレベルに合った人材でなければ、結局は上手く行かないのです。

そのため、まずはK様が5年間を一生懸命やる。その中で、体調が優れないようであれば、早めに息子さんへの引継ぎを検討する。そうして、息子さんが会社を継がれてからご自身の判断で、右腕を育てていくなり、自社に合う人間を外部から登用していけばよいと思います。

会社というのは、経営者のレベル以上に成長することはあり得ません。これからの貴社を引っ張っていくのは、副社長では無く、他の誰でもない息子さんです。息子さんを信じ、経営者としての能力を発揮できるよう、見守られてみてはいかがでしょうか?事業承継には、この他にもさまざまなプランがございます。ご希望がございましたら無料でオンライン経営相談も行っていますので、ぜひお声がけください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「事業承継の際に据える副社長について」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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