社員の生産性アップ、業務効率向上を実現する方法とは?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「社員の生産性アップ・業務効率の向上に有効な指導方法をお教え下さい」

  • ご相談者:K様
  • 業種:人材採用支援業
  • 従業員数:32名

こんにちは。

私は新卒採用を強みにした、人材系の会社を経営しています。

10年前に学生時代の友人3名と起業し、創業時は会社を軌道に乗せることに精一杯で、家にもほぼ帰らず、泊まり込みで仕事をしてきました。

今は30名ほどの社員を抱えるようになり、上場も見据えています。そのため、残業時間の規制など指摘が入ることを恐れ、「労働時間をかけることで成果を出せばいい」という考え方を、社員にも求めるわけにはいかなくなっています。

そこで決められた時間の中で業務効率を上げ、成果を出す組織に変えようとしていますが、指導に迷っています。私自身が「成果を出すためにはがむしゃらに仕事をすればいい」という考えから抜け出せません。経営者である自分に問題があるのは分かっておりますが、業務効率を上げるための指導方法が分かりません。

新谷社長の会社では、社員の業務効率をあげるために、どのような指導を行っていますか?その方法や考え方をお教えいただけないでしょうか?新谷社長が実践している方法を参考にさせていただきたいと思います。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

労働基準法は大変厳しいです。上場を目指されている場合、労働基準監督署に踏み込まれると、上場時期を延長しなければなりません。よって、労働基準法を守ることは絶対だとご理解いただく必要があります。未上場であっても上場であっても、それは変わりません。

次に、生産性アップ・業務効率の向上という話ですが、成果主義を採用するのが良いのではないでしょうか?私どもの会社では「成果があれば、年に1日働いただけでも年俸を全部払う」と、社員に言っています。そのため、「会社に長くいても損する」という感覚を皆が持っており、業務効率を上げて早く帰るようになりました。だから業務効率を上げるには、成果主義にするのが良いと思います。

ただ、成果を出していれば何をやって良い訳ではありません。ですので、ある一定のルールの中で成果を出せば問題ない、とすることで組織風土を守っています。また、一定のルールの中に、「成果の有無、ルールを守ったか否かを給料に反映する仕組み」を作ることで、業務効率を上げ成果をあげながら、ルールを守るという組織にすることができます。

一番重要なことは「成果を出すには生産性アップ・業務効率の向上が重要だ。成果が出ない一番の問題は、業務効率の悪さにあるのだ」と社員に意識付けすることです。制度やルールを作るだけでは、社員は業務効率の向上に努めません。K様が直接、「業務効率を向上することが重要だ」と社員に言い続けることが必要です。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「社員の生産性アップ、業務効率向上を実現する方法とは?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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