社員へ副業のアドバイスをする場合どうすべきか?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「社員から副業のアドバイスを求められた場合の回答方法をお教え下さい」

  • ご相談者:B様
  • 業種:研修業
  • 従業員数:50名

こんにちは、いつもためになる経営相談の配信をありがとうございます!今回相談させていただきますのは、社員の副業についてです。

副業元年といわれる今年、弊社でも時代の流れに乗り、これまでは禁止としていた副業を認める方向で考えております。しかし私自身が現在の事業を集中して行ってきました。そのため社員から、「副業解禁といっても、どのようなことをすればいいのか?」と質問された際、副業に関しての良い回答ができるのだろうかと考えあぐねております。

副業には転売ビジネスやアフィリエイトなど、元手のかからないものもあれば不動産やFXなど投資が必要なものまで様々あるようですが、このようなものを副業として社員に勧めていいのか?と疑問にも思います。

WizBizさんでは以前より社員の副業を認めているとお聞きしました。 社員に副業のアドバイスを求められた場合、どのような回答をされますか?よろしければ、参考にさせていただければ幸いです。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

弊社は社員に副業をやれと言ってから5年ぐらい経ちます。なぜ副業をやれという方針かというと、私どもは経営者様向けにいろんな情報提供をしている会社です。そのため、経営者の気持ちが分からないと良い情報提供ができないので、「副業をやって、経営者になって、失敗しろ。そうすると経営者の気持ちが分かる」と言って、社員に副業を推奨しています。

ちょっと横にそれますが、弊社では幸い何人かの社員が副業をして経営者になりましたが、不思議なことに女性のほうが副業をして経営者になることが多いです。やっぱり女性は男性よりも度胸が良く、経営者に向いているのかもしれません。

さて、ご質問に戻りまして、社員への副業のアドバイス方法になやんでいる、というお話。私としては副業で「これをやれ、あれをやれ」と言うのは間違っていると感じております。副業をすることは経営者になることですから全て自己責任です。副業は自分で探し出すべきです。

敢えてお答えするなら、「いろんなセミナーに行き、ネットで色々な情報を得て、多くの人と会いに行き、様々な話を聞いて選べ」とアドバイスするべきです。そうでないと、「B様に言われたから副業やりました」と他責で経営者をやることになり、副業をやる意味がなくなります。つまり、B様の役割は見守ることです。

ただし、「こんな副業をやりますよ」と副業申請書を出させることや、社員達から「どうやったらこの副業を上手く経営することができるでしょうか?」というご相談に乗ることは重要です。相談には、もちろん無償で乗ります。私も先日、副業をしている社員に中期経営計画の作り方についてアドバイスをしました。

またはB様自らが副業の勉強をして、社員に「こんなセミナー行ってみたら」とか、「こんな勉強会に行ったら副業が分かるよ」とアドバイスをする。もしくは「こんなコンサルタントに会いに行ったらいい」と、誰かを紹介することも良いでしょう。是非、社員の皆様の副業を認めていただいて、いろんな方々に起業いただきたいと願っております。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「社員へ副業のアドバイスをする場合、どうすべきか?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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