成功経営者インタビュー

株式会社AViC 代表取締役社長 市原創吾氏 インタビュー

本コーナーで掲載する経営者インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集しています。今回、ご紹介する経営者は、市原創吾氏(株式会社AViC代表取締役社長)です。(2022年9月14日 2022年9月21日 配信)

国内最高峰のデジタルマーケティング技術を保有する、東証グロース市場上場企業の社長様です。「指数関数的な成長をしていきたい」という想いを胸に、30歳を機に株式会社サイバーエージェントから独立された市原氏。創業からわずか4年で同社を上場させるなど、飛躍的な成長を成し遂げ続けるエピソードから経営のヒントが得られます。ぜひ、インタビューをお読みください。

新谷哲:今回の経営者インタビューは、株式会社AViCの市原創吾社長です。まずは経歴のご紹介です。2009年青山学院大学理工学部を卒業後、株式会社サイバーエージェントにご入社。広告事業部門の局長を務められた後、株式会社AViCを創業し代表取締役社長にご就任されます。2022年には、東証グロース市場へ上場をされています。本日はよろしくお願いします。

市原創吾:よろしくお願いします。

新谷哲:最初のご質問です。ご出身はどちらですか?

市原創吾:生まれは岩手県盛岡市です。小学生から高校生までの間は、大谷翔平君の出身でも有名な、岩手県花巻市で育ちました。

新谷哲:小学校時代はどのようにお過ごしでしたか?

市原創吾:勉強もスポーツも大好きな優等生であったと思います。ですが、よく通信簿には「落ち着きがない」と書かれていました。

新谷哲:中学生時代はどのようにお過ごしでしたか?

市原創吾:中学生時代は水泳に全てを捧げていましたね。3年生の時には水泳部の部長を務め、県大会で優勝して全国中学体育大会への切符を手に入れました。残念ながら予選で敗退しましたが、とてもいい経験になりました。

新谷哲:スポーツ万能だったのですね!高校時代はどのようにお過ごしでしたか?

市原創吾:花巻市にある進学校へ通いました。私は、東京の大学に進学したかったので、大好きだったスポーツは早めに引退しました。それからは、学校から帰宅した後も23時まで机に向かうほど勉強に専念していました。しかし、成績が思ったよりも上がらなく、かなり自暴自棄になっていました。人生で一番挫折した3年間だったと思います。

新谷哲:その後、青山学院大学理工学部へと進学されます。こちらを選ばれた理由はございますか?

市原創吾:私は、高校時代の選択科目では生物を専攻していました。それを引き続き学べる東京の私立大学と言うと限られてくるので、生物学に関する学科があった青山学院大学を一つの候補と考えていました。そんな時、東京の大学に進学した姉から「東京にある大学の中でも、青山学院大学は特に楽しいらしいよ」と聞きました。田舎の進学校で勉強ばかりしており、とにかく華やかで楽しそうな大学に行くことを夢に見ていたので、受験することを決意しました。

新谷哲:大学時代はどのようにお過ごしでしたか?

市原創吾:「日本で一番充実した大学生活を送る」ことを目標に、全力でコミットしていました。東京に出てきたことがとにかく楽しく、アルバイトでお金を貯めて、毎日友達と飲んでいたので、大学時代は全く勉強した記憶がありません(笑)。

新谷哲:大学卒業後は、株式会社サイバーエージェントへご入社されます。こちらを選ばれた理由はございますか?

市原創吾: 六本木ヒルズで行われた合同企業説明会に参加をした時に、サイバーエージェントが出展していました。そこで、当時30代だった藤田晋社長が登壇していて、若い会社でありながら非常に伸びていると伺い、とても興味をもったのです。また、藤田社長も青山学院大学出身ということを知り、何かの縁を感じ応募をさせて頂きました。

新谷哲:株式会社サイバーエージェントでの思い出はございますか?

市原創吾:一番大きな思い出は「どんなに高い目標であっても成し遂げられる」と身をもって経験したことです。私が入社した時は、まだ業界外ではあまり認知度も高くない会社だったと思いますが、卒業する時には日本の誰もが知る会社にまで成長をしていました。在籍していた9年間で、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。

新谷哲:株式会社AViCを創業し代表取締役社長にご就任されます。 起業されたきっかけはございますか?

市原創吾:30歳のタイミングで次の人生について考えたことがきっかけでした。もともと、社長になりたいという考えは1ミリも無くて、20代はひたすら目の前のことに一生懸命に取り組み、役職がどんどんと上がっていくことで自己成長を実感していました。これからも、指数関数的な成長をしていきたいと心から思っていたので、そのために何をすればよいのか模索したところ、漠然と起業してみるという道が浮かんできました。そして「よし、チャレンジしてみよう!」と、何をするのかも決めず会社を飛び出しました。不安はありましたが、田舎からひとり出てきている身としては「たった1度の人生、失うものは無い」と、あまりリスクに重きを置いていませんでした。もちろん、仲間や会社に対しては絶対に迷惑をかけないと心に決めていて、その気持ちは持ち続けるようにしています。

新谷哲:創業時の思い出はございますか?

市原創吾:創業当初は、ご依頼いただくものはすべて受託をしていました。とにかく経営者として、従業員を雇いその生活に責任を持たなければいけないという一心で、ありがたい事に起業から1年経つ頃には多くの仕事を頂戴できるようにまでなりました。その中で私は、今いるインターネット市場は3兆円ものマーケットに達し、今後も急成長が予見されているにも関わらず、企業ごとにデジタル・技術・情報の格差が色濃くあると感じていました。この格差を埋めていくことに、私が今まで努力の上に培ってきた経験を生かせれば、社会に貢献できると確信し、そのオポチュニティを掴もうと現在のビジネスモデルを確立し上場準備に入りました。

新谷哲:上場を目指された理由はございますか?

市原創吾:大企業にいた頃は全く感じたことがなかったのですが、特にBtoBでは信用や権威が重視されると気づいたからです。起業1年目の頃は、どんなに技術を持っていて高いクオリティのサービスをご提供できたとしても、銀行の融資が下りずにビジネスの好機を逸してしまったり、お取引が出来なかったりということが多々ありました。そのため、私たちの目指す世界観を作るためには、上場を果たして企業としての信用や権威を得ることが一丁目一番地だと考えました。

新谷哲:上場に向けてのご苦労はございますか?

市原創吾:まず「上場とは何か?上場するためには何をすべきなのか?」が全くわかっていませんでした。そして、まだまだ魅力の少ない会社だったので、上場に必要なコーポレートサイドの構築を担える優秀な人材を採用することにとても苦労をしましたね。

新谷哲:ありがとうございます。それでは株式会社AViCの事業内容を教えていただけますか?

市原創吾:弊社は、インターネット広告事業を展開しています。特に、技術格差や情報格差が課題となっている、大企業よりもやや規模の小さいセミミドルマーケットに位置する企業様に対して、ウェブサイトの集客を向上させる施策と運用のご支援をしています。その上で必要となってくる技術・人材・教育制度や、Yahoo・google・Facebookなどのメディアを効率的に買い付ける高いノウハウを有しています。また、誰もが属人化せずに最高のパフォーマンスが出せるようなDXツールも作り提供しているので、どのようなお客様であってもかなり高い確率で広告効果を改善できると自負しています。

新谷哲:ここからは違う質問をさせていただきます。好きなもの、好きなことをお聞きして「やったことがないことをやること、できないことができるようになること」とお答えいただきました。こちらを選ばれた理由はございますか?

市原創吾:私は、小さいころから好奇心旺盛で、興味を持ったことは何でも挑戦してみたくなる性格でした。振り返るとそれは、「やったことがないことをやること・できないことができるようになること」に喜びを感じるタイプだったんだと思っています。

新谷哲:チャレンジ精神が旺盛ですね!座右の銘もお聞きして「飽くなき成長」とお答えいただきました。これらを選ばれた理由はございますか?

市原創吾:私は仕事でもプライベートでも「新しい景色を見続けていきたい」と思っています。そのためには多くのことをインプットしていき、技術を高め、人格を磨き、あらゆる面でアップデートしていく必要があります。先ほどご紹介頂いた、好きなもの、好きなことにも近いのですが、成長して行くことが必要だと思っています。

新谷哲:次が最後のご質問です。全国の経営者、社長、これから起業する方に向けて、社長として成功する秘訣を教えてください。

市原創吾:まだ成功しているとは思っていないので非常におこがましいのですが、どのようなフェーズでも「謙虚であること」を意識してきました。それは決してへりくだることではなくて、今の自分は未来の自分に比べできていないことが多いはずなので、素直に学ぶ姿勢を持つということです。人の話をよく聞き、自身の成長の糧にしていくことが、成功に繋がると思っています。

新谷哲:大変参考になるお話でした!市原創吾社長、本日はありがとうございました。

市原創吾:ありがとうございました。

編集後記

今回は、市原創吾社長でした。向上心の強い素晴らしい経営者ですね。また、成功の秘訣でお話頂いた「人の話をよく聞く」と言う点にはたいへん共感をいたします。私は、皆さまの成長に役立てて頂くために、本コーナーで成功されている経営者方の歩みをお伝えしてきました。ぜひ皆様も参考に、共に成功社長を目指していきましょう!

市原創吾氏
株式会社AViC 代表取締役社長

岩手県出身。2009年、青山学院大学理工学部を卒業後、株式会社サイバーエージェントにご入社。2015年には広告事業部門の局長に就任し、運用型広告事業において年間100億円の売上拡大を実現されます。その後、2018年3月に株式会社AViCを創業し、代表取締役社長にご就任。国内最高峰のデジタルマーケティング技術を保有するスタートアップ企業として注目を集め、2020年度には、「ベストベンチャー100(ベンチャー通信)」や、有望なイノベーション企業を表彰する「Mizuho Innovation Award(みずほ銀行)」などを受賞。同社を急成長へと導き、2022年6月30日には東京証券取引所グロース市場に上場を果たされました。

※本インタビューへの出演をご希望の方はこちらよりご応募ください。

本インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集したものです。文中に登場する社名、肩書、数字情報などは、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。
今回は、市原創吾氏(株式会社AViC代表取締役社長)の経営者インタビューを取り上げました。

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