成功経営者インタビュー

株式会社ヒューマンクリエイションホールディングス 代表取締役社長 富永邦昭氏 インタビュー

本コーナーで掲載する経営者インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集しています。今回、ご紹介する経営者は、富永邦昭氏(株式会社ヒューマンクリエイションホールディングス代表取締役)です。(2022年11月23日 2022年11月30日 配信)

今回は、株式会社ヒューマンクリエイションホールディングスの富永邦昭社長にお越し頂きました。システムコンサル・受託開発、ITエンジニア派遣事業を展開する、東証グロース市場上場企業の社長様です。「リーダーとしての心得」を実践されることで、離職率が高いと言われるSES業界で人材定着率94%を実現するなど数々の功績を残され、同社を上場へ導いた富永氏。高い成果を上げる組織を構築していきたいとお考えの方は必読です!

新谷哲:今回の経営者インタビューは、株式会社ヒューマンクリエイションホールディングスの富永邦昭社長です。まずは経歴のご紹介です。1970年生まれ。東京都稲城市出身。立教大学卒業後、1993年株式会社ポーラ化粧品本舗(現・株式会社ポーラ/株式会社ポーラ・オルビスホールディングス)へ入社。数々の管理職を歴任し、事業成長を実現すると共に、上場の立役者としてもご活躍をされます。その後、ヘッドハンターからの要請を請け、2016年株式会社ヒューマンクリエイションホールディングスの代表取締役社長へとご就任。2019年からは、同グループ最大規模の事業会社である、株式会社ブレーンナレッジシステムズの代表取締役社長も兼任されます。そして、2021年3月には東京証券取引所マザーズ(現・グロース)市場に上場をされています。本日はよろしくお願いします。

富永邦昭:よろしくお願いいたします。

新谷哲:最初の質問です。小学校時代はどのようにお過ごしでしたか?

富永邦昭:甘いものが大好きな、コロコロムチムチした少年でした。そのせいか非常に汗かきで、小学校6年生までは1年中半袖半ズボンで通学していました(笑)。

新谷哲:中学校時代はどのようにお過ごしでしたか?

富永邦昭:中高一貫校である立教中学校に入学しました。サッカー部に所属し右ウィングを担当することになったのですが、相変わらずな体型でしたので、敵チームにも悟られるぐらいラインの押し上げが遅い選手でしたね(笑)。

新谷哲:高校時代はどのようにお過ごしでしたか?

富永邦昭:高校からは、フェンシング部に所属しました。「全国大会に出たい」という目標があり、競技人口が少ないフェンシングであれば行けるのではないかと考え入部しました。結果、1回戦で敗退してしまいましたが、全国大会に出場するという目標を叶えることができました。

新谷哲:私の息子もフェンシング部でしたが、全国大会には出られなかったので、富永社長は強かったのですね!その後、立教大学に進学されます。大学時代はどのようにお過ごしでしたか?

富永邦昭:自由な校風が好きだったので、そのまま立教大学へ進学をすることに決めました。とはいえ、学校生活よりも社会勉強に興味を持ち始め、様々なアルバイトをするようになります。その中でも、マクドナルドでの勤務歴が長く「私の最終学歴は、ハンバーガー大学です」と言っても過言は有りません。世界的にマクドナルドのマニュアルが秀逸だということは知られていますが、実はそれだけではなく、人的資源管理や資材管理など非常にシステマチックに行われていました。ここで学んだ経験は、現在の私を構成する要素の1つとなっています。

新谷哲:大学卒業後の1993年に、株式会社ポーラ化粧品本舗(現・株式会社ポーラ/株式会社ポーラ・オルビスホールディングス)へご入社されます。こちらを選ばれた理由はございますか?

富永邦昭:入社動機は、社風に魅力を感じたからです。私が社会人になったのは1993年で、バブル崩壊の景気後退により、就職氷河期へ差し掛かかっていた時代でした。今まで就職先として人気だった企業が一気に業績を落とすなど、何が勝ち組なのかわからない中「どのような時代でもニーズがある業界とは?」と、進路を模索していました。そんな時、30年後も生き続けている業種として化粧品ビジネスが上げられると考えたことと、「人を大切にする」という社風があったポーラへ入社を決めました。

新谷哲:当時の思い出はございますか?

富永邦昭:とにかく「人を大事にする文化」が根強い企業でした。その反面、困っている人を見捨てられないなどの甘さがありましたが、カバーするだけの優秀な人材も多く、チームワークの良さも加わり、非常に居心地がよかったです。このような企業文化があったからこそ回転スピードが速く、役職に就かせて頂いた際も事業が上手く行ったのだと感じます。

新谷哲:ポーラでは、経営企画部管理職や上場準備に関わる事業部長等、数々の管理職を歴任されていますね。ご出世された秘訣はございますか?

富永邦昭:常に「求められている期待以上のことを返す」を心掛けていました。そうすることで、「彼に任せるといい感じだよね」と評価が確立されていき、29歳の時には、新規事業を立ち上げ孫会社の社長を務めさせて頂くこともありました。新卒入社の何も分からない状況から、経営者としての経験までさせて頂けたことは、非常に感謝しています。

新谷哲:その後ヘッドハンティングで、2016年に株式会社ヒューマンクリエイションホールディングスの代表取締役社長にご就任されていますね。

富永邦昭:はい。私の個人情報をどこで把握したのか分かりませんが、いくつものヘッドハント企業から声が掛かる時期がありました。その内容は、なぜか「IT系CEOとして企業成長を成し遂げてくれませんか?」といったものが多くありました。未知の業界でしたが次第に興味を抱くようになり、研究をした上でヒューマンクリエイションホールディングスを選びました。

新谷哲:経営者となる上で心掛けたことはございますか?

富永邦昭:「ついていきたくなるリーダー」となれるよう心掛けていました。一般的には「社長は孤独」と言われていますよね。だからと言って、いつも眉間に皺をよせている人には、誰もついていきたくはないと感じるでしょう。だからこそ、自身のモチベーションを維持拡大するためのスイッチや、引き出しを多く持ち、表情にまで気を配ってきました。以前は、ふとした時に皺が寄ることもありましたが、今では意識をしなくてもできますし、孤独を感じることもありません。

新谷哲:2021年3月には、東京証券取引所マザーズ(現・グロース)市場に上場をされています。就任当初より上場をお考えでしたか?

富永邦昭:はい。ポーラでIPOを成し遂げたさい、従業員たちが会社を誇りに思い、非常に盛り上がっていたことを実感していました。従業員をモチベートする上でも有効な経営手段であり、オファーを出して下さった株主も望んでいたので、上場に向けて動き出しました。

新谷哲:上場に向けてのご苦労はございましたか?

富永邦昭:もちろん、IPOを達成するまでには多くの苦労がありました。とはいえ、IPOはスタートラインであり、更に苦労が増えていくことも覚悟をしています。苦労があるということは、できることがまだまだ沢山あるのだから「毎日が楽しい!」と、前向きに捉えるようにしています。

新谷哲:ありがとうございます。それでは、株式会社ヒューマンクリエイションホールディングスの事業内容をお教えいただけますか?

富永邦昭:弊社は、IT事業を展開しています。その中でも、2つの事業をメインで行っています。1つ目は、コンサルティング・受託開発です。お客様の経営課題をヒアリングし、それを解決するためのIT投資のご提案をさせて頂き、請負をしております。2つ目は、ITエンジニアの派遣事業です。お客様の課題解決に向け、業界トップレベルの高い技術力を有した人員をご提供させて頂いております。サービスのご提供は、パーツごとはもちろん、コンサルティング・企画・開発・保守運用等の、最上流工程から最終工程までワンストップで対応できることを強みとしています。IT関連の課題を抱えていらっしゃる方は、ぜひご相談ください。

新谷哲:ありがとうございます。ここからは違う質問をさせていただきます。好きなもの、好きなことをお聞きして「湿度が低い日の青空・じっとしていないこと(週末はゴルフかテニスで必ず体を動かしている)」とお答えいただきました。湿度が低い日の青空を選ばれた理由はございますか?

富永邦昭:湿度が低い日のカラッとした青空は、好きな方が多いのではないかなと思います。特に私は、非常に汗かきなので湿度が苦手です。前職で海外出張を良くしていた時期は、無意識にタイや台湾よりもロシアなどに多く行っていました(笑)。

新谷哲:座右の銘もお聞きして「喜ばれることに喜びを」とお答えいただきました。こちらを選ばれた理由を教えていただけますか?

富永邦昭:これは、以前ポーラで社是として使われていた言葉です。例えば、チームでの成果が出たときのことを思い浮かべてみてください。その時、あなたの喜びの感情は、どこに向いていますか?成果が出たこと自体になのか、それとも仲間が成果を出すに至れたことに対してなのか。私は、単に成果が出たことを喜ぶよりも、仲間の成長や、誰かを喜ばせるために頑張れたことを喜べた方が「生きていてよかった」と感じることができると思うのです。仕事に関わらず、心の在り方によって成長度合いや、人生の充実度も大きく変わってきます。この考えは、今も私の経営方針の軸であり、弊社の企業理念の根底にも入っています。

新谷哲:素晴らしいお話をありがとうございます!次が最後のご質問です。全国の経営者、これから起業する方に向け、経営者として成功する秘訣をお教えください。

富永邦昭:「相手の期待を越えていこう」という“志”を持つことです。人は、一人では生きていけません。特に仕事をする上では、社員・お客様・株主など、多くのステークホルダーと関わり合い物事を進めていく必要があります。だからこそ、「この人は、私に何を期待しているのか?」「その期待以上のものを提供するためには、今、何をすればよいのか?」と念頭に置くようにしています。時には、すぐに応えることが難しい事もあるでしょうが、折れずに積み重ねていくことで、期待を上回る成果を出せる時が到来するはずです。

 

新谷哲:大変参考になるお話でした!富永邦昭社長、本日はありがとうございました。

富永邦昭:ありがとうございました。

編集後記

今回は、富永邦昭社長でした。現在ではコロコロムチムチの面影も無く、スポーツで鍛えられた肉体に加え、非常に明るく優秀で、ヘッドハンティングのお声が多数掛かることも頷ける社長様でした。また、とても“人”を大事にしていらっしゃるのが印象的でした。ぜひ皆様も参考に、共に成功社長を目指していきましょう!

富永 邦昭氏
株式会社ヒューマンクリエイションホールディングス 代表取締役社長

1970年8月15日生まれ。東京都稲城市出身。立教大学卒後、1993年4月株式会社ポーラ化粧品本舗(現・株式会社ポーラ/株式会社ポーラ・オルビスホールディングス)へご入社されます。数々の管理職を歴任する中で、多様な経営手法を駆使し連結売上1500億円⇒2000億円企業への成長を実現。さらに、人財育成、プロセスマネジメント、評価体系等の仕組みを完成させると共に、上場の立役者としてもご活躍されました。その後、ヘッドハンターからの要請を請け、2016年11月に株式会社ヒューマンクリエイションホールディングス代表取締役社長へとご就任。また、2019年10月より、グループ最大規模の事業会社・ブレーンナレッジシステムズ代表取締役社長も兼任されています。ITと人財を通じての未来づくりに邁進し、2021年3月16日には、東京証券取引所マザーズ上場を果たされました。

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本インタビューは、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の経営者インタビューを編集したものです。文中に登場する社名、肩書、数字情報などは、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。
今回は、富永 邦昭氏(株式会社ヒューマンクリエイションホールディングス 代表取締役社長)の経営者インタビューを取り上げました。

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