Q:社員を増やさずアウトソーシングを活用したいが不安がある時の対処法は?

本コーナーでは、2019年6月に日本経済新聞出版社から出版された、新谷哲の著書「社長の孤独力」の内容を解説します。経営者へのアンケートで集めた1000個の悩みをジャンル分類した本書から、毎回1テーマを取り上げます。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「社長の孤独力 番外編」を編集して掲載しております。

本日は、『社長の孤独力』5章5項「社員を増やさずアウトソーシングを活用したいが不安がある」を解説いたします。

アウトソーシングは、流行と言えば流行ですね。一番多いのは、給与計算の外部委託なのではないでしょうか。弊社でも、名刺をExcelデータに変える仕事をベトナムなどに外部委託しています。日本で日本語入力をするとコストが高くなるので、コストの安い地域にアウトソーシングをするわけです。

アウトソーシングを活用する方法ですが、まず主業務と付随業務に分ける必要があります。社員には業務時間の80%~90%で主業務を行わせ、社員たちがやらなくなった付随業務をアウトソーシングすることができれば、生産性が高くなります。昔の大企業の話になりますが、資料のコピーを正社員が行うのはダメ、コピーは一般職の女性が取る、ということをしていました。これはコピーした資料を取りに行く時間が生産性を悪くするという話で、この理論を徹底したのがトヨタです。工場の生産ラインで、ネジを置く人と巻く人を分けることで生産性を向上させました。これは業務を専門化させることで効率化ができたという話で、アウトソーシングも同じです。

会社の中で活躍しなければいけない正社員に主業務を行わせ、付随業務をさせないためにアウトソーシングをする、と考えることがアウトソーシングを成功させるために必要です。しかし、主業務を外に出すことはやめるべきです。アウトソーシングを不安に思うのは、主業務を外に出すことを考えているからではないでしょうか?付随業務であれば、外に出しても大差はありませんので、入力作業や経理の業務などはアウトソーシングしても不安にならないでしょう。ぜひ、この辺りのことを考えてアウトソーシングをご検討なさってみてください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の社長の孤独力番外編!「社員を増やさずアウトソーシングを活用したいが不安がある」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

『社長の孤独力』抜粋版(PDF29ページ)
無料プレゼント中!

『社長の孤独力』(新谷哲/著) の【抜粋版】を無料プレゼントしております!

71の課題の中から「資金・人材・売上・採用・後継者」の5つを抜粋いたしました。銀行からお金が借りれない社員がすぐに辞めてしまう売上を伸ばしたい、など、具体的なお悩みの解決策が掴めます。ぜひご覧ください。

無料プレゼントの詳細はこちら

関連記事