会社の服装規定は設けるべき?規定の是非と変更するときの考え方を解説

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「服装規定の変更についてアドバイスをお願いします」

  • ご相談者:V様
  • 業種:食品メーカー

新谷さんはじめまして。弊社は食品メーカーを営んでいるのですが、今回初めて料理の試作をする部署に男性社員が配属されました。そこで、様子を見に行くと「料理の試作をするのに何でスーツなのか…」と嘆いていました。確かに料理をする際にスーツは不便でしょうが、創業時から女性のオフィスカジュアルは認めているものの、男性は原則スーツと服装規定を設けています。彼だけ特例を認めてしまえば、違和感を覚える者も出てきてしまうのではないかと感じています。服装規定の変更についてアドバイスをいただけますと幸いです。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

伝統を大切にするのはとても素晴らしいことですが、古いルールに固執するのは会社が発展しない1つの要因でもあります。そのため「貴社にとっての服装規定とは何なのか?」を今一度考え、本質を見極め柔軟に対応していく必要があります。

弊社の場合、もともと私服通勤を認めています。しかし最近「なぜ、女性は短パンがOKなのに、男性は短パンがNGなのか?」という声が上がってきたので「TPOをわきまえてさえいれば、あとは自由にしてよい」ということにし、服装規定をさらに緩和しました。

どうして服装規定を自由にしているかというと、世界で勝てる企業になるために服装の縛りは必要が無いと気づいたからです。10年以上前に六本木ヒルズのGoogle Japan本社に伺ったのですが、そこのオフィスで働く従業員の服装は、Tシャツ、短パン、サンダルの方もいて非常にラフでしたが、皆イキイキと業務に励んでいました。一方私は、暑い中スーツにネクタイを締め革靴を履き、営業に伺っていたのです。そのことに衝撃を受け「弊社はこのままでは駄目だ」と実感し、社員達が生産性を高めていけるような環境を作り上げていくためにも、さっそく服装規定を見直しました。

もちろん、業界や業種によってはラフな服装がふさわしくないケースもあるでしょう。とはいえ、富裕層向けサロンであっても襟がついていればポロシャツでもOKで、短パンやサンダルを避ければ良いとされている企業もある時代です。今や「絶対にスーツでないと駄目」というのは時代遅れなのかもしれませんね。

これらを踏まえた上で、どのような服装規定にするのが貴社にとって最も良いのか考えてみてください。そして、服装規定を変更するならばそれが浸透するよう、まずはV様が実践して出社をしてみましょう。今回弊社で服装規定を緩和した後に、私はTシャツ、短パン、サンダルで出社をしました。役員から「さすがにそれは…」という声もありましたが、次第に慣れてきたようで、今では社員達も自由な恰好で出社ができるようになりました。ご希望がございましたら無料でオンライン経営相談も行っていますので、ぜひお声がけください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「服装規定の変更について!」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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