本コーナーでは、2019年6月に日本経済新聞出版社から出版された、新谷哲の著書「社長の孤独力」の内容を解説します。経営者へのアンケートで集めた1000個の悩みをジャンル分類した本書から、毎回1テーマを取り上げます。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「社長の孤独力 番外編」を編集して掲載しております。
本日は、『社長の孤独力』2章1項「社員がすぐ辞めてしまう」を解説いたします。
先に結論を言いますと、愛情を持って接すれば社員は辞めません。本でも書かせていただきましたが、社員は必要とされていないとか、孤独感や疎外感を感じると辞める可能性が高くなります。
私が経験した悪い例になりますが、過去にうつ病になった社員を出したことがあります。その社員は、私が一番叱っていた人間でした。ある時、叱りすぎるのをやめよう、と私は自分の姿勢を変えます。叱るのをグッと我慢したのです。そうすると、なぜかその社員はうつ病になってしまいました。今その理由を考えると、急に叱られなくなったことで、本当の意味で私に嫌われて無視されているのではないか、と社員が感じてしまったのではないかと思います。
私は無視したつもりはございませんが、そんな感覚を持たれてしまったと思います。そういう意味では「最近、調子はどう?」など、何かしら声をかけることが重要です。日報の提出をさせているのなら、あれやこれやと書くことが重要です。
また、会社に合わない社員には辞めていただくことも、方法の1つです。やはり会社に合う社員、合わない社員はおりますので、会社に合わない社員には辞めていただいてもよいと思います。その一方で、会社に合う社員が辞めることは問題です。会社に合うのに辞めるのは、居心地が悪くなっていることが理由です。解決する方法として弊社では、人事評価とライフプラン面談をしています。人事評価では半年に1回、部長クラスの人間が、部下の評価を面談で必ず伝えます。また年に1回行うライフプラン面談では、私が全社員に「このような感じで人生を送れば?」とアドバイスをします。このような形で、社員のことを気にかけている、と伝えれば辞めていく社員は減っていきます。
ただし、会社に合わない社員は、どうしても辞めてしまいます。そのような社員を減らすためには、合わない社員を採用しないことを考えるべきでしょう。ぜひ、社員が辞めないように、愛情を持って社員に接してください。
新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長
1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。
※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。
本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の社長の孤独力番外編!「社員がすぐ辞めてしまう」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。
『社長の孤独力』抜粋版(PDF29ページ)
無料プレゼント中!
『社長の孤独力』(新谷哲/著) の【抜粋版】を無料プレゼントしております!
71の課題の中から「資金・人材・売上・採用・後継者」の5つを抜粋いたしました。銀行からお金が借りれない、社員がすぐに辞めてしまう、売上を伸ばしたい、など、具体的なお悩みの解決策が掴めます。ぜひご覧ください。
無料プレゼントの詳細はこちら