テレワークを前提とした人事能力評価の方法とは?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「テレワーク下で、定量化できない能力評価はどのようにすればよいでしょうか?」

  • ご相談者:P様
  • 業  種:製造業
  • 従業員数:300名

新型コロナウイルスの感染防止のため、2020年春からテレワークを急遽開始しました。定量的な評価はテレワーク下でも適切な運用ができています。一方、コミュニケーション力等の定性的な能力評価に課題を感じています。オンラインでのコミュニケーションツールは複数導入しているのでコミュニケーション自体は充分図れている印象はあります。しかし対面ではないため、相手の感情に寄り添うことが難しく、双方の納得感が得られる評価ができていないように感じています。テレワーク下でのより良い評価方法をアドバイスください。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

弊社では、成果主義を採用しており、業績給・能力評価の2種類で人事評価を行っています。評価対象は全て数値に置き換え、達成率を評価テーブルにあてはめ給料査定をしていきます。能力評価の中には、クリエイティブ・アイデア具現性、忍耐性・コツコツ力・TB(タスクブレイクダウン)力・業務の正確性、対人感受性・コミュニケーション力、戦略的な思考性、本質を見抜く力、コンサルティング能力の7項目があり、総合的に判断をしています。これらは、定性的な能力で数値化することは難しいと感じられるかもしれませんが、事細かに達成度合いを文章化し能力評価テーブルにあてはめています。なので、5段階評価で、「このレベルまでできていれば3点」と言ったように、コミュニケーションと言った目に見えないものでも数値化をし、定量的に判断をすることで、正しい評価に繋げています。

一方で「定性的な能力評価ははたして必要なのか?」と時折疑問を感じています。大企業では、採用活動の段階からコミュニケーション能力を重要視することが多いです。しかし私は、話上手とコミュニケーション上手は別物だと捉えています。実際、おしゃべりな社員がコミュニケーション項目の評価が高いか、と言われると違うことが多いです。意外と、静かで何を考えているかわからないような社員が、ここぞという時に重要な発言をし、評価をされているケースが散見されます。一見のコミュニケーション能力の高さよりも、目標達成をするため成果を出していく能力の方が重要です。「目標に向かい、課題を抽出し、解決策を見出し、実行実現する。」こういったことを忠実に実行できる者が、結果的に成果を残し評価をされています。その際に必要な、報告・連絡・相談さえしっかりとっていれば、会社としてはその方が上手くいきます。

もちろん、能力評価・定性評価を人事評価に組み込むのは正しいです。しかし、コミュニケーション自体が充分図れている印象であるならば、定性的な能力評価はそこまで重視しなくてもいいのではないかと個人的には思います。ご希望がございましたら無料でご相談に乗らせていただきますので、ぜひお声がけください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「テレワーク下の能力評価について!」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

『社長の孤独力』抜粋版(PDF29ページ)
無料プレゼント中!

『社長の孤独力』(新谷哲/著) の【抜粋版】を無料プレゼントしております!

71の課題の中から「資金・人材・売上・採用・後継者」の5つを抜粋いたしました。銀行からお金が借りれない社員がすぐに辞めてしまう売上を伸ばしたい、など、具体的なお悩みの解決策が掴めます。ぜひご覧ください。

無料プレゼントの詳細はこちら

関連記事