飲食店が自社の料理を商品化・ブランド化するには?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「飲食店が自社の料理を商品化・ブランド化するアドバイスはありますか?」

  • ご相談者:I社様
  • 業  種:飲食業

都内でレストランを経営しているI社のTと申します。昨今の新型コロナの煽りを受け、売上は激減。緊急事態宣言や営業時間短縮の要請もあり、このままでは閉店せざるを得ない状況です。しかし、このまま諦めるわけにはいきません。テイクアウトやデリバリープラットフォームも利用していますが、根本的な解決にはなりません。手数料とテナントの賃料を差し引くと、日銭を稼ぐのがやっとです。そこで、自社の料理をECサイトなどで物販ができるよう、新たに商品開発をしようと考えました。もともと、来店するお客様に合わせサービスを考えてきたので、立地も、接客も、お店の雰囲気も伝わらない「オンライン」というフィールドで勝負するにはどうすればよいのでしょうか?他にも同じような悩みを抱えている飲食店オーナーは多いと思いますので、何か良いアイデアがあれば是非ともご教示願います。不躾な質問ですが、何卒よろしくお願いいたします。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

私は以前、飲食店のお手伝いをよくしていた時期があります。その時、新規出店をされる蕎麦屋にはそばを作る調理器具開発、カレーうどんで有名な先には冷凍食品のご提案などをしました。飲食業を展開する上で、この様に他店との差別化を図ることはとても重要です。商品開発の段階でそこが上手くいけば、ECサイトでの物販も成功に近づくでしょう。実際に、コロナの巣ごもり需要も後押しし、利益を上げている先は数多くあります。

I社様はオンライン上での勝負の仕方に悩まれているようですが、実は、食品メーカーの大多数がレストランから派生をしているのです。例えば、餃子で有名な大阪王将です。こちらは餃子の王将から分派された企業様です。一見、名前も似ているので、のれん分けで中身は同じようなものと思われている方も多いと思います。しかし、餃子の王将では外食事業に注力する一方、大阪王将では外食事業だけでなく冷凍食品事業にも力を入れています。各々が異なる経営戦略を展開し確固たる地位を築かれてきたのです。大阪王将ではなんと、冷凍食品事業に進出することにより、現在では外食事業よりも売上が高いそうです。つまり、どんな業態であれキラッと光る何かを作り、ブランド化をすることができれば、お店の雰囲気が伝わらない「オンライン」というフィールドであったとしても成功をするのです!

そんなことを念頭に置いて、食品メーカーさんにOEMなど、ご相談をされてみてはいかがでしょうか?ただし、開発商品を実際にECで販売できるまでには、多少の時間を要します。資金的な面で問題があるようでしたら、コロナの助成金や、融資も上手く活用しながら生き残りをかけて取り組んで頂ければと思います。ご希望がございましたらご相談に乗らせていただきますので、ぜひお声がけください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「飲食店が自社の料理を商品化・ブランド化するには?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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