銀行との交渉で確実に資金調達するために準備すべきこととは?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「資金調達を成功させるため、銀行と交渉するポイント・方法をお教え下さい」

  • ご相談者:G社様
  • 業種:デザイン会社
  • 資本金:1000万円
  • 年商:1億円

お世話になっております。私はデザイン会社を経営しているものです。

開業後からこれまで、僅かではありますが、黒字を継続できています。独立して2年、事業が軌道に乗り始めているので、事業拡大のため、銀行と上手に交渉して融資を受け、資金調達したいと考えています。

そこで、銀行からの資金調達交渉に当たって、準備しておくべきこと、交渉の方法・ポイント、銀行と上手に付き合い方法などで気をつけるべきことなどありましたら教えていただればと思います。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

黒字継続しているということであれば、資金調達を成功させやすいと思います。ただし、資金調達で銀行に赴いた際は「3期分の決算書が必要」と銀行が言ってくるケースが通常です。G社様は創業2年とのことですので、もしかすると交渉の過程で決算書の部分が引っ掛かり、資金調達に失敗するかもしれません。

私が資金調達の相談を受けた場合、「決算書3期分と事業計画、これからの5年間の未来の事業計画、数字計画を持って、銀行5行~10行を廻る」「10行廻れば、1~2行で資金調達に成功する」とアドバイスをします。資金調達の交渉で成功率を上げるには、メインを銀行作るよりは、広く薄くいろんな銀行さんとお付き合いをするべきです。

そして最も重要なのが、資金調達に成功した銀行に、経営者自身が事業報告を毎期行うこと。資料、決算書を送りつけて終わりではなく、ちゃんと資料を作り、「前期はこんな感じです。今期以降こんなふうになります」と説明することです。

銀行は、「事実を報告することを重要視する体質」があります。そのため、資金調達をした銀行に赤字・黒字関係なく経営者自ら報告をすることで、次に資金調達の交渉をした際、ちょっと無理してでも審査で推してくれることがあります。ですので、資金調達を継続的に成功させるには、この報告が重要です。

是非、銀行5行、10行廻っていただき、上手く資金調達をいただければと思います。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「経営者はどのような経営ビジョンを掲げるべきか?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

『社長の孤独力』抜粋版(PDF29ページ)
無料プレゼント中!

『社長の孤独力』(新谷哲/著) の【抜粋版】を無料プレゼントしております!

71の課題の中から「資金・人材・売上・採用・後継者」の5つを抜粋いたしました。銀行からお金が借りれない社員がすぐに辞めてしまう売上を伸ばしたい、など、具体的なお悩みの解決策が掴めます。ぜひご覧ください。

無料プレゼントの詳細はこちら

関連記事