1店舗だけ必ず赤字になる際の対処法とは?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「7店舗のうち、必ず1店舗が赤字になります。良い解決方法をお教え下さい」

  • ご相談者:A様
  • 業種:飲食業

私は、都内で飲食店を営んでおります。

10年ほどかけて、7店舗まで店を拡大したのですが、店の経営で悩みがございます。それは、売上が安定しないことです。7店舗中6店舗は黒字なのですが、1店舗が必ず赤字になります。

最初は、新規開店した店舗だけが赤字だったのですが、時間が経つにつれ黒字だった店舗が赤字になり、赤字の店舗をテコ入れする間に、別の店舗が赤字になるのです。

どのような方法を取り組めば、この状態を抜け出し、全ての店舗を黒字化できるのでしょうか?良い方法を見つけるためにお知恵をお貸しいただきますよう、お願いいたします。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

「スパン・オブ・コントロール」という言葉をご存知でしょうか?

1人の人間が面倒を見ることができるのは5人まで、という考え方です。5人までというと、貴社は7店舗ですので、2店舗余ってしまいます。つまり、7店舗7名の店長のうち5名までしか経営者が面倒を見きれない。ですので、経営者を支える部下や、組織を作る必要があります。

具体的な方法として、経営者の右腕となるマネージャーを作り、7店舗を3店舗と4店舗に分けて、マネージャーが店長達の面倒を見るということをしなければいけません。そのため、まずはマネージャーを育てるということが重要な方法となります。マネージャーを育てる方法は、店長の中から優秀な店長を1人引き上げることが最も可能性が高いです。ただし、そのためにはもう1人、店長を育てなければいけません。

店長やマネージャーを増やせば、その分の人件費はかかりますので、店舗を増やし組織を徐々に大きくしながら人材教育を行うことが重要になります。

スパン・オブ・コントロールの観点から見れば、マネージャーが2人いれば、10店舗まで管理することができます。しかし15店舗、20店舗と増やしていけば、マネージャーを3人、4人と育てないといけません。店舗を増やし組織を大きくしていく限りは、人材を教育し、幹部教育をし続けなければなりません。店舗拡大を目指すならば、組織作りが重要だとご理解下さい。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「1店舗だけ必ず赤字になる。その解決方法とは?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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