経営者が若手社員と飲み会以外でコミュニケーションを取る方法とは?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「飲み会嫌いな若手社員と、コミュニケーションを取る方法をお教え下さい」

  • ご相談者:J様
  • 業種:広告業

私は広告会社を経営するJと申します。

これまで前職時代の仲間でもあった創業メンバー4名で、なんとか会社を軌道に乗せて参りましたが、昨年、初めて採用活動を行い、若手社員を数人採用しました。

新しく雇った若手社員たちのお陰で売上も想定以上に伸びており経営は順調ですが、若手社員とのコミュニケーションで悩んでいます。今どき「飲みニケーション」などの言葉は廃れてきており、特に若手社員たちは、「仕事は仕事」と、あまりプライベートに踏み込まないドライな付き合いを好むのではないか、と考えてしまいます。

しかし経営者としては、「弊社のような零細企業に入社してくれた若手社員には、仕事の成長だけでなくプライベートも幸せになってほしい。たまにはお酒を飲んで愚痴をこぼしたり人生相談でもしてもらえたら」と思ってしまうのは、ただのお節介なのでしょうか?

新谷社長は、若手社員とコミュニケーションをとるとき、このあたりのバランスをどのように取られていますか?若手社員とのコミュニケーションは「社員満足度」等にも関わる部分かと思い、悩んでおります。お恥ずかしい話ですが、若手社員とコミュニケーションを取る方法について、お教え下さい。

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

若手社員とのコミュニケーションで悩まれるのは、時代ですよね。中小企業の経営者であれば皆さん一緒だと思います。

弊社でも、採用した女性の若手社員に対して、「うちは飲み会が少なくて年2回ぐらいしかなくて、大きいのは忘年会みたいな時だけ」と話をしましたら「良い会社ですね」と言っていました(笑)。

弊社は飲み会が非常に少ない会社です。経営者である私が暇になると「飲みに行きたい人、いないか?」と若手社員、ベテラン社員に言うのです。そうすると誰も手を上げません(笑)。あまりに上げなくて、弊社の役員が若手社員に対して「○○行ってやれよ」と投げかけますが、それでも若手社員は「うん」と言わない。最後は役員同士で「誰々さん行ってあげてくださいよ」「いや誰々さん暇そうじゃないですか」と私の前でやり取りをします。それですごすごと「じゃあ1人で行きます」と言って、若手社員や役員も連れず、私は1人で飲みに行っています。今の時代、どの会社でもそんなものだと思います。

正直なことを言うと、私と飲みに行ったら全額私が出す訳ですから、「食費が浮くぞ」と思えば良いじゃないかと思います。私が若手社員をしていた時代は、上司や経営者、役員が「飲みに行くぞ」と言ったら「わぁい、おごりだ、タダ酒」だと思って100%行っていました(笑)。そこで経営者や役員から怒られたりしましたが、今の若手社員は違いますね。特に弊社では副業も認めているので、6時になると副業のためにすぐ帰る若手社員もいます。もちろん、仕事が遅い若手社員は9時10時まで残っているケースもありますので、「経営者が若手社員のプライベートに踏み込むのは違うかな?」と思っています。

ただ1つ、弊社ではライフプラン面談というものを年1回、若手社員、ベテラン社員問わずやっております。社員の人生設計についての面談で、基本的には応援をするだけです。目標に到達をできないライフプランを作ってきた若手社員がいたら、多少は指摘しますが、基本は話を聞いて終わりです。経営者として若手社員に幸せになって欲しい、とお考えでしたら、ライフプラン面談のような方法でコミュニケーションを取るのが良いでしょう。

若手社員が成長できる、幸せになれる環境を整えるのが経営者の仕事です。若手社員と飲み会でコミュニケーションを取るのは、その方法の1つに過ぎませんので、若手社員が飲み会を嫌うことを気にされる必要はございません。ライフプラン面談などを通して、若手社員とコミュニケーションを取る方法をおススメしますので、ぜひ行ってください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「経営者が若手社員と飲み会以外でコミュニケーションを取る方法とは?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

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