フランチャイズ展開をして自社商品を全国に広める方法とは?

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。

相談内容:「自社の事業を全国に広める具体的な方法を教えてください」

  • ご相談者:O社様
  • 業  種:飲食業
  • 資本金:3,500万円
  • 従業員数:24名(正社員のみ)

弊社は平成25年(2013年)に創業し、飲食店(居酒屋)を展開しています。4年前に唐揚げ専門店の流行を見て、店内メニューで出していた唐揚げと焼鳥のテイクアウトを始め、その売上が40%を占めるまでになりました。2年前からはテイクアウト専門店をスタートしています。そのテイクアウト専門店も5店舗になり、いずれの店舗も黒字、営業利益は15%を超えています。友人からは「儲かっているならオレもやってみたい」と相談を受けています。そんなこともあり、弊社のビジネスをやってみたい人がいればぜひ一緒に取り組んでほしいと考えるようになったのですが、具体的な進め方がわかりません。フランチャイズ展開を打診されたこともありますが、どうもフランチャイズビジネスに良いイメージがないので前に進めずにいます。どのように全国展開をしていけば宜しいでしょうか?

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

実は私「日本で5本の指に入るフランチャイズビジネスのコンサルタントだ」と自負しております。

フランチャイズを理解する上ではまず「チェーンストア理論」を学ぶ必要があります。コンサルタントだけではなく、全国展開をお考えの方は必須です。チェーンストア理論には、多店舗経営を成功させるために欠かせない「3S主義」というものがあります。①標準化(Standardization)、②単純化(Simplification)、③専門化(Specialization)の3つを中心にしています。この理論はアメリカから持ち込まれ、1970年代に花盛りになったものです。源流は、自動車メーカーのフォードが提唱した大量生産方式を店舗に応用したもので、株式会社イトーヨーカ堂、イオン株式会社、株式会社すかいらーくホールディングス、株式会社ニトリ、株式会社サイゼリヤなどの企業は皆さん実践しています。

もし、O社様がチェーンストア理論を学ばれた上で、自社が「フランチャイズビジネスに向いている!」と思うようでしたら、具体的な進め方は以下の順番です。高収益化→ノウハウ化→マニュアル化→加盟店開発→加盟店指導・本部構築となります。O社様の場合、テイクアウト専門店5店舗で営業利益15%と、高収益化は出来ていますので、次はノウハウ、マニュアル化を行い、それを元に加盟店開発をしていきます。そして、特にフランチャイズ成功のキーとなるのが加盟店開発です。他の企業と差別化し、加盟店になって頂くためにも、ノウハウ化・マニュアル化の段階からきちんと取り組む必要があります。加盟店開発は複雑なので、ここでは割愛します。そして次に加盟店指導です。加盟先の店舗オープンから高収益化させるまでの指導を行います。そして、確かなノウハウを提供出来るよう本部構築もしていく必要があります。店舗をオープンする立地調査や、物流、仕入れ、業態開発、メニュー開発、キャンペーン開発、販売促進開発など多岐に及びます。これらは、加盟先が利益を出し続けられるよう、時代に合わせて更なる開発、改善が必要です。

フランチャイズビジネスを成功させるのは難しいです。しかし、始めることが出来れば、資金調達もしやすくなり上場も見込めます。悩まれているようでしたら踏み込んでみてもいいと思います。多店舗展開をする上での成功は、店舗数だけではなく「収益が確保出来ているか?」という点も重要です。

最近では、唐揚げ専門店の全国チェーンは、10社以上ございます。貴社の隣にもライバル店が増え、収益が下がるかもしれません。5店舗で収益を確保しその地域で勝つ、もしくはフランチャイズ展開をしてライバルの唐揚げ専門店と戦い1位、2位を目指す。どちらが良いかお考え頂ければと思います。弊社では、フランチャイズに関しての、セミナーやYouTube動画など、配信しておりますのでぜひご覧ください。ご希望がございましたら個別にご相談にも乗らせていただきますので、お声がけください。

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

新谷 哲

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。
2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。

※新谷哲に経営相談をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。初回のみ無料で承ります。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング経営者の課題解決!「フランチャイズ展開をして自社商品を全国に広める方法とは?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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