経営者の経営課題を解決!「中間管理職が育つ、良い人材育成方法とは?」|経営ノート

経営者の経営課題を解決!「中間管理職が育つ、良い人材育成方法とは?」|経営ノート

新谷哲の経営相談「経営者の経営課題を解決!」

本コーナーでは、経営者、社長、後継経営者、起業予定者などから頂戴する会社経営に関するご相談に対して、WizBiz株式会社の代表であり、経営コンサルタントである新谷哲が独自の視点で経営上のアドバイスや解決方法をご提示いたします。なお、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の「3分コンサルティング」を編集して掲載しております。(2017年11月配信)

 

相談内容:「中間管理職が育つ、良い人材育成方法をお教え下さい」

ご相談者:A社様

業種:住宅建築業

年商:140億円

従業員数:35名

初めまして。
私どもは、15年続く住宅建築業を営む会社です。

地元密着での経営を続け、4年連続で「新築着工数地域No1」の実績を持つまでに、成長しました。業績はこのように、順調に伸びております。人も増えてきたので、中間管理職の人数を増やそうと考え、目をつけていた社員に話をしました。

しかし何度説得しても、

「役職手当よりも歩合給の方が高いから嫌」
「中間管理職としての責任を負いたくない」

と、断られます。そこで中間管理職として新たに人を雇ったのですが、会社に馴染まず1年ほどで退職をしてしまいました。

どのようにすれば、社員を中間管理職に就けることができるのか。
どのようにすれば、雇った中間管理職を会社に馴染ませることができるのか。
その方法、そして、中間管理職を育てる育成方法について、お知恵を貸していただけないでしょうか?

 

ご相談者へ回答(回答者:新谷 哲)

中小企業の皆様であれば、中間管理職を始めとした、人材の悩みをお持ちだと思います。大企業では、この悩みはございません。辞令は絶対ですので、沖縄だろうが、北海道だろうが、辞令が出たら断れない。それを断ったら解雇するのが大企業のやり方です。大企業は有効求人倍率が0.8倍ですから、いくらでも人を採れるということで、特に問題はないのだと思います。

一方で、中小企業の皆様方は、大企業と一緒ではございません。例えば建設関連では有効求人倍率が8倍とか9倍なので、なかなか人が採れない。簡単には辞めさせられないし、入ったら長く続けてほしい、とお思いでしょう。

そのため、中小企業の場合、人材育成に力を入れて中間管理職を社内で育てるのが一番良いのではないかと思います。

またA社様の場合は、役職手当と歩合給のバランスが問題だと思います。

例えば、私どもの会社では、歩合給に近い業績給という制度がございます。これを貰うにはまず、会社が四半期で黒字じゃなきゃ駄目。会社が黒字だったら、チーム業績達成率がどれくらいか。次の指標は個人の達成率がどれくらいか。それにプラスして、他チームへの貢献、他部署への貢献、そしてアイディア創出などの評価軸で点数を付けます。

そして業績給の総額を、中間管理職や一般社員の関係なく奪い合えるという形にしているので、必ずチームの業績を優先するのです。ですので、中間管理職になることに対して抵抗感もありません。また中間管理職になると、給与が上がる可能性が高くなります。

A社様が中間管理職の数を増やすには、「チームの達成を軸にするマネジメント方針」に、少しずつ変えてくることが必要なのではないかと思います。ただし、A社様の場合、歩合給が高いから、皆さんが頑張って、地域No.1や年商140億円の企業に成長したと思いますので、歩合給の割合も残すべきと思います。

また、中間管理職を増やすもう1つの手段として、上場がございます。140億円ぐらいの年商なら上場が目指せます。目指す場合は、ストックオプション、いわゆる新株予約権を社員に配ります。この時、役職によって割合を変えることで、意欲を持たせます。私が上場コンサルティングをしている会社さんは、役職ごとに株の割合を変え、それを発表したら、「中間管理職になりたい」と頑張る社員が続出し、業績が上がりました。ですので、上場を目指すことも選択肢の一つになります。

また、中間管理職として雇った人材を会社に馴染ませることは難しいと思います。先日、ある勉強会で、「外から経営者を持ってきて、それを馴染ませるのはほとんど無理だ」という話がありました。中間管理職は、経営者を馴染ませるよりも難しいかもしれません。

それでも、何とかして中間管理職を雇いたいのであれば、A社様の企業文化に合っているかが、一番重要なのではないでしょうか。能力だけで選ばれると、社長と対抗する派閥を作る可能性もあります。ですので、御社の企業文化・組織風土・経営理念に合っている、中間管理職を雇えるかが勝負の分かれ目だと思います。

しかし私自身は、人事評価制度を変え、内部から中間管理職を育てることをおススメします。簡単な話ではございませんので、是非、一度ご相談にお越しいただければご一緒に解決方法を考えさせていただきます。

 

新谷 哲 WizBiz株式会社 代表取締役社長

1971年 東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資開拓コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。

2010年に独立し、WizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。日本国内では、経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年間300回以上のセミナーを開催し、年間4000名を越す経営者が参加。その集客力は、各方面からも注目を集めている。著書に「社長の孤独力」(2019年6月発売。日本経済新聞出版社)がある。

※新谷哲の回答へのご質問・ご相談がある方はご遠慮なくお問い合わせください。

本コーナーで掲載する経営相談は、Podcast「社長に聞く!in WizBiz」で配信中の3分コンサルティング「中間管理職が育つ、良い人材育成方法とは?」を編集したものです。文中に登場する社会環境や企業情報、数字情報、その他の各種事象は、原則、収録当時のものですので、予めご了承ください。

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